Snowflake CortexでAIを数秒で使用
生成AIは、イノベーションを推進し、生産性を高め、データからより多くの価値を得るための新しい方法を切り開きます。組織がこの可能性を最大限に活用するには、AIの専門知識を持つ人だけでなく、すべての人が生成AIにアクセスして使用できることが重要です。そこで私たちは、Snowflake内から離れることなく、企業が迅速にデータを分析し、AIアプリケーションを構築できるようにする、Snowflakeの新しいインテリジェントなフルマネージド型サービスであるSnowflake Cortex(プライベートプレビュー中)を開発しました。Snowflake Cortexの一環として、あらゆるスキルセットのユーザーが、業界をリードするAIモデル、LLM、ベクトル検索機能、LLMを活用したフルエクスペリエンスにアクセスできるようになりました。これらのイノベーションにより、Snowflakeのすべてのユーザーは、技術的専門知識に関係なく、生成AIの力を安全に活用し、企業データでダイナミックなインサイトを引き出すことができます。
Snowflake Cortexのサーバーレス関数
Snowflake Cortexにより、Snowflakeユーザーは、日々のアナリティクスやAIアプリ開発を簡単に加速するサーバーレス関数のセットにアクセスできるようになりました。アナリストは、SQLまたはPythonの1行で、特定のタスク向けにチューニングされた専門的なMLモデルやLLMモデルに、ほぼ瞬時にアクセスできます。また、より汎用的なモデルを利用して、プロンプトエンジニアリングやインコンテキストラーニングを実施できます。これらはSnowflake Cortexによって完全にホストおよび管理されるため、ユーザーは高価なGPUインフラストラクチャを立ち上げて管理することなく、いつでもアクセスできます。さらに、Snowflakeの統合されたガバナンスフレームワークを利用し、シームレスにデータへのアクセスを保護、管理することもできます。これらの関数には、以下が含まれます。
非構造化データの処理に最適なコスト効率の高いLLMベースのモデル:
- 回答の抽出(プライベートプレビュー中):非構造化データから情報を抽出する。
- センチメント検出(プライベートプレビュー中):テーブル全体のテキストのセンチメントを検出する。
- テキスト要約(プライベートプレビュー中): 長い文書をまとめてより迅速に利用できるようにする。
- 翻訳(プライベートプレビュー中):テキストを大規模に翻訳する。
MLベースのモデル:
- 予測(近日中に一般提供開始):過去の時系列データでトレーニングを行い、季節性やスケーリングなどを自動的に処理することによってその時系列の未来を予測します。
- 異常検知(近日中に一般提供開始):時系列データの外れ値を特定します。データパイプラインのモニタリングなどで活用できます。
- Contribution Explorer(パブリックプレビュー中):2つの異なるユーザー定義時間間隔にまたがる特定のメトリクスの変化に寄与するディメンションを迅速に特定します。
- 分類(近日中にプライベートプレビュー開始):データを事前定義されたクラスまたはラベルに分類することで、データのパターンに基づいてより適切な推奨を作成できるようにします。
より汎用的なユースケースに使用できる最先端のモデル:
- Complete(プライベートプレビュー中):この関数は、プロンプトに対して、Llama 2などの最先端のオープンソースLLMを使用してテキスト補完応答を返します。こちらのデモをご覧ください。
- Text2SQL(近日中にプライベートプレビュー開始):Snowflake Copilotエクスペリエンスを強化するSnowflake LLMを使用して、自然言語からSQLが生成されます。お客様が独自のアプリケーションを構築するのに役立ちます。
このすぐに使える機能は、分析やSnowflakeでのアプリ開発に利用できます。たとえば、Streamlitを使用すると、これらの関数をわずか数行のコードでチャットボットに組み込むことができます。つまり、Pythonの知識があれば誰でも、数日や数週間ではなく、数分や数時間で強力なLLMアプリを安全に構築できます。
Snowflake Copilot
Snowflake Cortexは、強力なAIとセマンティック検索の機能をSnowflakeプラットフォームにもたらします。私たちは、Snowflake Cortexの力を活用して、Snowflakeのユーザーエクスペリエンスを改善するいくつかの機能を構築しました。これには、Snowflake Cortexによって全面的にホストされ管理されている、構築済みのユーザーインタフェイス、高性能なLLM、検索機能が含まれているため、複数の組織にまたがって、さまざまなビジネスチームとアナリストが活用できます。
Snowflake Cortex上に構築されたネイティブなLLMエクスペリエンス
Snowflake Copilot(プライベートプレビュー中)は、自然言語でSQLを生成および改良するためのLLMアシスタントです。アナリストがSnowflake Copilotに質問すると、関連するテーブルを使用してSQLクエリが記述されます。ユーザーは会話を通じてクエリを絞り込み、タスクに最も関連したインサイトを得られるように洗練できます。設定は必要ありません。さらに、このテキストからコードへの変換機能は、Snowflake Cortexで汎用関数のText2SQLを使用するプログラマチックな方法でも提供される予定です。
ユニバーサル検索
ユニバーサル検索(プライベートプレビュー中)は、データやアプリを迅速に検索してアクセスするための、LLMを活用した検索です。ユニバーサル検索はNeevaの検索エンジンを基盤としており、Snowflakeアカウント内のデータベースオブジェクトだけでなく、Snowflakeマーケットプレイスのデータ製品やSnowflakeネイティブアプリも見つけられます。最初のリリースでは、テーブル、ビュー、データベース、スキーマのほか、マーケットプレイスのデータ製品、Snowflakeドキュメンテーションの記事も検索できます。Snowflake Copilotも、バックグラウンドでユニバーサル検索を活用して、SQL生成に関連するテーブルと列を特定しています。
ドキュメントAI
ドキュメントAI(プライベートプレビュー中)は、データ抽出ユースケースのための、LLMを活用したエクスペリエンスです。 事前にトレーニングされたモデルと直感的なインターフェイスを使用して、あらゆるドキュメント(pdf、Word、txt、スクリーンショット)を処理して質問に対する回答を得られます。これをスケールアップしてパイプラインにすることによって抽出に対応し、手作業と時間の両方のリソースを節約できます。6月のサミットで発表され、現在プライベートプレビュー中です。YouTubeでドキュメントAIのデモを視聴できます。
Snowflake Cortexは、業界をリードするMLモデルやLLMモデルを、直感的なエクスペリエンスとサーバーレス関数を通じてすべてのSnowflakeユーザーが使用できるようにし、企業データから迅速かつ安全により多くの価値を引き出すことを可能にします。AIの専門知識や複雑なインフラストラクチャの管理は不要です。さらに、Snowflake Cortexは、データクラウドでカスタムAIアプリを数分で作成するためのビルディングブロックを提供します。Snowflake Cortexを使用した構築方法の詳細については、「Snowflake Cortexによる迅速、簡単、安全なLLMアプリケーション開発」をご参照ください。プライベートプレビュー機能の利用をご希望の場合は、Snowflakeの担当アカウントチームにお問い合わせください。