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業界別ソリューション

Roche Diagnostics社、データクラウドを利用してデータライフサイクルチームに力をもたらす

Roche Diagnostics社、データクラウドを利用してデータライフサイクルチームに力をもたらす

注:本記事は(2021年10月7日)に公開された(How Roche Diagnostics Uses the Data Cloud to Empower Its Data Lifecycle Teams)を翻訳して公開したものです。

世界的なヘルスケア企業であるRocheは、データシェアリングと集中排除に力を入れています。ただしそれらのアプローチが従業員にとって役立つものでなければ意味がありません。今回のRise of the Data Cloud最新エピソードでは、Roche Diagnostics社のビジネスインテリジェンス部門グローバル統括者のOmar Khawaja氏をお招きし、これらのトピックについて議論するとともに、新たに出現したデータやアナリティクスのトレンドについてのご意見を伺います。

1896年にスイスで創業したRocheは、大きく分けて医薬品部門と診断薬部門の2つを擁し、米国のバイオテクノロジー企業Genentechの親会社でもあります。従業員数が10万人を超えるRocheは、「doing now what patients need next」をミッションとして掲げています。

Rocheは、新型コロナウイルスとの闘いに役立つ、数々の診断ソリューションを開発しました。データは、Rocheがサプライチェーン、同社の製品への需要増、および同社の従業員に対するパンデミックの影響を評価するにあたって主要な役割を果たしています。より完全な全体像を得るため、RocheはStarschemaデータセットのような外部データにアクセスする必要がありますが、このデータには、Snowflakeデータマーケットプレイスから簡単にアクセスできるとKhawaja氏は言います。

Khawaja氏は、データマーケットプレイスを通じてより多くのサードパーティデータにアクセスできることに大きな可能性を見ています。これにより、リソースを節約し、データの重複を避けることができます。「私たちは、データをコピーして他者に利用されるリスクを冒すことなく、自身でデータを再利用できます」と、Khawaja氏は語りました。「だからこそ、私はストレージとコンピュートがそれぞれ独立しているSnowflakeを気に入っています。」Khawaja氏はさらに、データシェアリングによって即座にデータにアクセスして適時にインサイトを得ることができ、「スピードが大いに向上する」ところもお気に入りだということです。

「Rocheは集中排除の文化が根強く、実際に物事を成し遂げなければならない現場のチームに権限を与えています」と、Khawaja氏は語りました。インフラストラクチャ管理の一元化には大いに意味がありますが、エンドツーエンドなデータライフサイクル管理を担うチームに権限を与えることも重要です。これにより、チームはRocheのさまざまな部門の多様なデータ要件にすばやく対応できるようになっています。

Roche Diagnosticsの目標は、オンプレミスデータやアナリティクスソリューション全体をSnowflakeデータクラウドに移行することです。これらは組織にとってクラウド化の初期段階ですが、カスタマーエクスペリエンスやインサイトをデータクラウドに移行するというこの最初のプロジェクトは、8週間というかつてない速さで本稼働させることができました。

さらにRocheは、製造、品質&規制、およびサプライチェーンオペレーション部門全体でも取り組みを進めています。「規模拡大のチャンスが到来している今こそ、さまざまな部門にこの取り組みを波及させることを目指しています」と、Khawaja氏は述べました。

Roche DiagnosticsはSnowflakeを利用して、新しいタイプのエンタープライズデータアーキテクチャであるデータメッシュを構築しています。データメッシュは、権限の集中を排除し、データをプロダクトとして扱って組織全体での利用や再利用を可能にしているRocheの文化にぴったりだとKhawaja氏は言います。これらは両方とも、セルフサービス式データやSnowflakeのようなアナリティクスプラットフォーム、およびデータガバナンスと併せて、データメッシュの基本理念です。

Khawaja氏は「データをプロダクトと見なすアプローチにおいて、最初に確認することは、自分のプロダクトを誰が、何のために使うのかという点です」と述べ、これはとりあえずデータを溜めておいて、それをどうするかはあとで考えるというデータレイクと大きく異なるとも付け加えました。

Khawaja氏の予想によると、今後1年間はデータとアナリティクスソリューション間の相互運用性が高まると同時に、非構造化データに含まれる価値を活用することにより注目が集まるということです。営業またはサービス担当者といったビジネス関連の人材がAIに直接アクセスして、より多くの情報に基づく意思決定を下せるようになるデータサイエンスの民主化に、Khawaja氏は大きな期待を寄せています。
Rise of the Data Cloud受賞歴のある著述家でありジャーナリストであるSteve Hamm氏がホスト役を務めるポッドキャストです。エピソードごとにSteve氏は、クラウドをどのように利用してデータを管理、共有、分析しているか、どのようにビジネスの成長を加速し、イノベーションを促進し、業界に革新をもたらしているかについて、データ業界のリーダーを招いてインタビューしています。このポッドキャストの他の回を聴きたい場合はこちらからアクセスしてください。

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