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JUN 23, 2026/約4分で読めますヘルスケア&ライフサイエンス

SnowflakeとNVIDIA BioNeMo Agent Toolkitによる、ライフサイエンスにおけるエージェント型AI時代の推進

Snowflake NVIDIA logo lockup

エグゼクティブサマリー

  • SnowflakeとNVIDIA BioNeMo Agent Toolkitは、ガバナンスの効いたエージェント型ワークフローと専門的な生物学的インテリジェンスを統合します。組織は、Snowflakeのエージェント型コントロールプレーンとNVIDIAのドメイン特化型AIモデルおよびフレームワークを組み合わせることで、データがすでに存在する場所で複雑な科学的AIワークフローを実行できます。

  • このコラボレーションは、製薬R&Dチームによる研究開発の加速を支援します。

  • ライフサイエンスにおけるAIの未来は、インフラストラクチャ、データ、推論、ドメイン専門知識にわたるセキュアでスケーラブルなオーケストレーションにかかっています。ライフサイエンス組織は、SnowflakeとBioNeMo Agent Toolkitを活用することで、信頼できるエージェント型ワークフローを通じて科学的発見を変革する、エンタープライズ対応のエージェント型AIへと移行できます。 

ライフサイエンス業界は、独自の転換点にあります。科学データおよび臨床データの急速な拡大と複雑化、そして推論、計画、マルチステッププロセスの実行が可能なフロンティアAIテクノロジーの台頭という、2つの強力な力が収束しつつあります。

この新たなエージェント時代は、従来の単一目的のAIツールを超えて、ビジネスクリティカルなワークフロー内で直接、認識、評価、結論付け、行動できる適応型システムへと移行しています。ライフサイエンス組織にとって、この移行は発見手法を変え、臨床ワークフローを再定義し、開発スケジュールを合理化する可能性を秘めています。

この進化の意義は極めて重要です。従来、創薬のジャーニーは10年以上に及び、投資コストが10億ドルを超えることも少なくありません。エージェント型AIは、研究チームが以前は到達不可能だった新規ターゲットを発見し、高度なワークフローを運用化し、価値の高い人間の洞察を優先できるようにすることで、開発サイクルを短縮し、R&Dプロセス全体にわたって戦略的推論を強化する役割を果たします。

新たなAI時代に求められる新たなアプローチ

科学的発見は、常にデータの問題でした。ゲノム配列、タンパク質構造、臨床転帰、分子相互作用など、生物学的洞察の原材料は膨大かつマルチモーダルであり、深く相互接続されています。歴史的に、このデータを推論するAIモデルはデータが存在する場所から遠く離れた場所に存在し、規制上の信頼境界を越えるコストのかかるデータ移動を必要としてきました。

Snowflakeは、エンタープライズグレードのAIを成功させるには新たなアプローチが必要であると考えています。それは、データ、AI、ドメインインテリジェンスが統合、接続、活用されて機能し、企業がセキュアなエージェント型コントロールプレーンを通じてAIエージェントをガバナンス、オーケストレーション、運用化できるようにするアプローチです。

R&D向けの包括的にガバナンスが効いたエージェント型コントロールプレーンを通じて、ライフサイエンス企業にエージェント型AIを導入するという、SnowflakeとNVIDIAの共同ビジョンを共有できることを嬉しく思います。

BioNeMo Agent Toolkitは、タンパク質構造予測や分子生成から、動態シミュレーションやゲノム解析に至るまで、生物学、化学、科学研究向けに専用構築されたドメイン特化型AIモデルおよびフレームワークのスイートを提供します。NVIDIA Inference Microservices(NIM)としてパッケージ化され、エージェント型のスキルとしてデプロイされるBioNeMoは、マルチステップのエージェント型ワークフローに統合されるように設計されています。

BioNeMoとSnowflake生物学的ドメインインテリジェンスとガバナンスの効いたエージェントオーケストレーションの組み合わせ 

SnowflakeとNVIDIAは共同で、科学的AI機能と、ライフサイエンス組織全体でそれらを運用化するために必要なガバナンスの効いたデータ、コンテキスト、オーケストレーションを接続できるようにします。 

解き放たれたエージェント型の科学的発見ワークフローを以下に示します。 

科学者がSnowflake CoWorkに次のように入力します。「内部ライブラリの化合物X-4217を出発点として、KRAS G12Cプログラム用の新規阻害剤を生成してください」

NVIDIA BioNeMo Agent ToolkitがSnowflakeのCortex Agents(CoCoおよびCoWork)に統合されることで、Scientific Discovery Agentは以下のタスクを実行するスキルを備え、対話形式で創薬パイプライン全体をオーケストレーションします。

  • Cortex Analystを使用した、ターゲットの構造と化合物のSMILESの検索

  • GenMol(de novo)またはMolMIM(X-4217などの既知のヒット化合物から)を使用した新規化合物候補の生成

  • KERMT(Cortex Trainingでファインチューニング済み)のADMET評価によるフィルタリングを通じた、安全性の低い分子の早期排除

  • DiffDockを使用した、スクリーニングされた候補のタンパク質ターゲットへのドッキング

  • Boltz-2を使用した結合親和性のスコアリングによる、予測される効力に基づくランク付け

一方、Snowflakeのプラットフォーム機能により、これを本番環境レベルに引き上げます。

  • Cortex Analystによる、内部の構造活性相関(SAR)データベースからの自然言語でのデータ検索 

  • ダイナミックテーブルによる、新しい実験データが到着した際の候補ランキングの自動リフレッシュ

  • データシェアリングによる、データエクスポートを伴わない合成CROへのヒットリストのリアルタイム配信

  • データクリーンルームによる、IPを公開しない機関横断的な科学的発見のコラボレーション

  • Cortex Trainingによる、境界内にIPを保持したままの独自の前臨床アッセイデータでのKERMTなどのモデルのファインチューニング

  • Snowflake Horizonでの、FAIR原則に従ったインシリコで生成された新規候補を含むすべてのデジタルアセットのカタログ化

その結果、専門的な生物学的インテリジェンスが、信頼できるエンタープライズデータに対して、セキュアかつ透過的に、大規模に機能するエージェント型システムが実現します。すべての予測は監査可能であり、すべての結果にはガバナンスが効いています。そして、予測、合成、測定、再トレーニングのサイクルを繰り返すたびに次の仮説がより洗練され、AIによる創薬は、孤立したノートブックでの実験から、コンポーザブルでコンプライアンスに準拠し、継続的に改善される組織的な機能へと変革されます。 

このコラボレーションにより、ライフサイエンス組織は、ガバナンスの効いたエージェント型AIによって可能になる以下のような未来を描くことができます。

  • エンドツーエンドで推論できるAIエージェント文献や実験データを検索し、候補となる分子を生成し、ADMET特性を評価して、最も有望なリード化合物を提示します。これらすべてを、組織の知識がすべての意思決定に反映されるガバナンスの効いた環境内で実行できます。

  • マルチステップの創薬パイプラインを、コンポーザブルで監査可能かつコンプライアンスに準拠したものにすることができます。BioNeMoが計算生物学を処理する一方で、Snowflakeはコンテキスト、検索、ガバナンス、オーケストレーション、およびリネージ追跡を提供します。

  • 研究成果の継続的な蓄積と発展が可能になります。実験結果はシステムにフィードバックされ、エージェント型システムは時間の経過とともに仮説を洗練させます。すべての観察結果が、次の仮説をより確かなものにします。

  • エージェント型の臨床業務により、ワークフローをサポートできます。対象となるのは、治験デザイン、患者マッチング、治験実施施設の選定、患者の層別化、リアルワールドエビデンスの生成などです。

このコラボレーションにより、ライフサイエンス組織はデータが存在する場所で直接、複雑でマルチステップの科学的ワークフローを実行できるようになり、新たな発見を加速させ、分子開発のサイクルタイムを短縮できます。NVIDIAの目的に特化した生物学的ドメインインテリジェンスと、Snowflakeのエンタープライズグレードのセキュリティおよびガバナンスを組み合わせることで、ライフサイエンス企業は機密性の高い科学情報のコンプライアンス維持を支援しつつ、R&Dワークフローを合理化および加速させることができます。
 

この協業により、ライフサイエンス企業や研究機関は、データが存在する場所で直接、複雑かつ多段階の科学的ワークフローを実行できるようになり、新たな発見の加速と分子開発におけるサイクルタイムの短縮を実現します。


ライフサイエンスのR&Dに対するSnowflakeとNVIDIAの共通のビジョンには、以下のようなメリットがあります。

  • 創薬サイクルの短縮AIエージェントは、インシリコで広大な分子および生物学的空間を探索し、人間の専門知識を最も重要な部分に集中させるのに役立ちます。

  • 開発スケジュールの短縮エージェント型のワークフローは、リード化合物の最適化と分子開発、複数の特性やバイオシグネチャーのスコアリング、データに基づいた前臨床試験および臨床試験をサポートできます。

  • 臨床業務の効率化エージェント型のワークフローは、組み込みのガバナンスにより、治験デザインの最適化から規制当局への申請まで、複雑なプロセスをサポートできます。

  • 継続的な学習インシリコであれ実験室であれ、すべての実験結果がシステムにフィードバックされるため、組織は将来の仮説の質を向上させる継続的な学習ループを構築できます。

基盤となるライフサイエンス向けエージェント型コントロールプレーン 

これらの成果を実現するために、ライフサイエンス組織には、個別のAIモデルや孤立したアプリケーション以上のものが必要です。コンピュート、ガバナンスの効いたエンタープライズデータ、フロンティア推論、およびドメイン特化型科学的インテリジェンスを、単一のセキュアなオペレーティング環境に統合するエージェント型コントロールプレーンが必要です。そこでSnowflakeとBioNeMo Agent Toolkitが連携し、ライフサイエンス分野におけるエンタープライズ対応のエージェント型AIの基盤を提供します。
 

これらの成果を実現するために・・・ライフサイエンス企業や組織は、コンピュート(計算リソース)、ガバナンスの効いたエンタープライズデータ、最先端の推論機能、そして領域特化型の科学的インテリジェンスを、単一のセキュアな運用環境に統合する『エージェント型コントロールプレーン』を必要としています。


ライフサイエンス分野におけるエージェント型コントロールプレーンの基盤には、連携して機能する4つのレベルの機能が含まれます。

  • ライフサイエンス分野のエンタープライズAI向けにスケーラブルなコンピュート基盤を提供するインフラストラクチャSnowflakeのガバナンスの効いたエンタープライズ環境内でNVIDIA BlackwellクラスのGPUアクセラレーションを使用することで、組織は大規模なバイオメディカルAIユースケースの要求の厳しいトレーニングおよび推論ワークロードを実行できます。

  • AIエージェントが信頼できるエンタープライズ知識に基づいて動作することを保証する、ガバナンスの効いたデータとコンテキスト独自の調査、ゲノム、分子、アッセイ、および臨床データを、一貫したセキュアな集中型ガバナンスとセマンティックコンテキストを備えたマルチモーダルデータ製品に統合し、データの移動や重複を行うことなくシームレスにアクセスできるようにします。

  • 複雑な科学的疑問を実行可能なワークフローに分解するために必要な推論と計画をエージェントに提供するフロンティアインテリジェンス(これらの機能がAPI、コード、エージェント、データパイプラインのいずれを通じて呼び出されるかは問いません)。

  • 専門的な生物学的知識をエージェント型のワークフローにもたらすドメインインテリジェンスBioNeMo Agent Toolkitは、タンパク質のフォールディング、分子動力学、ゲノム解析、バイオメディカル推論などの生物学的機能をエージェント型のスキルとしてエンコードし、Snowflake CoCoに統合されたスキルとして活用できるようにします。

これらの機能がガバナンスの効いたプラットフォーム上で統合されると、ビジネス成果をもたらす強力なメカニズムになります。ライフサイエンス組織は、創薬、開発、臨床業務、およびエンタープライズナレッジ管理全体にわたる運用方法の再構築に着手できます。

将来の展望:R&Dにおけるエージェント型イノベーションの推進 

コラボレーションの進展に伴い、Snowflakeの機会は、個々の科学的ワークフローのオーケストレーションから、ガバナンスの効いたバイオメディカルインテリジェンスのための全社的なシステムの構築へと拡大します。このような将来において、研究者、データチーム、および臨床担当者は、自然言語を使用して専門的なBioNeMoの機能にアクセスし、専有データを使用してモデルをファインチューニングして、Snowflakeのガバナンスの効いた環境内で直接エージェント型のワークフローを運用できるようになります。

将来に向けた共通のビジョンには、以下が含まれます。

  • 科学的ワークフローの統合:BioNeMo NIMマイクロサービスをCortex Agentsと統合し、分子シミュレーション、ディープマルチオミクス解析、臨床データの検索、リアルワールドデータ分析、および運用上の意思決定を網羅します。

  • セキュアなモデルのファインチューニング:Cortex Trainingを活用し、プライベートデータを使用して一般的なバイオメディカルAIを独自の科学的インテリジェンスに変換します。これらすべてを、データがSnowflakeプラットフォームから離れることなく実行します。

  • 対話型の科学的アプローチ:複雑なBioNeMoワークフローへの自然言語アクセスを提供し、研究者が完全な組織的ガバナンスの下で、対話を通じてインシリコスクリーニングや科学的発見を呼び出せるようにします。

共に築く未来

ライフサイエンス分野におけるエージェント型AIの未来は、単一のモデルやプラットフォームに関するものではありません。重要なのは統合です。すなわち、ガバナンスの効いたデータ上で動作する高度な生物学的AIが、科学を理解するエージェントによってオーケストレーションされ、コンプライアンスのサポートと発見の加速を支援します。その結果、ワークフローが迅速化されるだけでなく、患者にさらに大きなインパクトをもたらす可能性が生まれます。

Snowflakeは、ライフサイエンス向けのエージェント型コントロールプレーンを、セキュアかつ大規模に、組み込みのガバナンスとともに提供することに取り組んでいます。NVIDIA BioNeMo Agent Toolkitが目的に特化したドメインインテリジェンスをエンタープライズグレードのワークフローオーケストレーションにもたらすことで、SnowflakeとNVIDIAは、ライフサイエンス組織がガバナンスの効いたエージェント型の科学的イノベーションという新しいモデルへと移行できるよう支援しています。

これらのトピックに関する詳細情報以下の最新リソースをご覧ください。

将来の見通しに関する記述

本ブログには、以下の事項に関する記述を含め、明示的および黙示的な将来の見通しに関する記述が含まれています。(i) Snowflakeのビジネス戦略、計画、機会、または優先事項、(ii) 開発中のものや一般提供されていないものを含む、Snowflakeのプロダクト、サービス、およびテクノロジーの提供、(iii) 市場の成長、トレンド、および競合状況、(iv) 人工知能およびその他の新たなプロダクト分野に関するSnowflakeのビジョン、戦略、および期待されるメリット、(v) サードパーティプラットフォームとの、およびサードパーティプラットフォーム上でのSnowflakeのプロダクト、サービス、およびテクノロジーの提供の統合、相互運用性、および可用性。これらの将来の見通しに関する記述は、さまざまなリスク、不確実性、前提に左右されます。これには、Snowflakeが証券取引委員会に提出するForm 10-Q(四半期レポート)やForm 10-K(年次レポート)内の「リスク要因」などのセグメントに記載されているリスク、不確実性、前提が含まれます。これらのリスク、不確実性、前提を考慮すると、将来の見通しに関する記述において予想または暗示されている結果と比較して、実際には大きく異なる結果や反対の結果に至る可能性があります。そのため、将来の見通しに関するいかなる記述も、未来の出来事についての予測として利用してはなりません。
 

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