注:本記事は(2022年3月28日)に公開された(Drive Retail Profitability, Stability with Snowflake’s Retail Data Cloud)を翻訳して公開したものです。

2022年、小売業者は依然として、労働力の減少、サプライチェーンの途絶、インフレの加速など、世界的な新型コロナウィルス流行の影響への対応に追われています。しかしDeloitte社による最近の報告書によると、これは同時に安定性と収益性の向上につながる「小売業界待望のグレートリセット(大刷新)」のチャンスでもあります。これには、時代遅れのサプライチェーンの再構築、在庫管理の規模の適正化、価格の見直し、販促計画の調整、そしてデジタル時代に即した実店舗の再考案が含まれます。

これらの変化の中核を成すのがデータです。Snowflakeの小売業向けデータクラウドを使用すれば、組織はよりデータドリブンになり、今の転換期をチャンスに変えて、利益を高め、卓越したカスタマーエクスペリエンスを提供し、業務を最適化できます。

ここからは、厳しい環境の中、より優れたサービスを顧客に提供する能力を小売業者、製造業者、流通業者、CPG(消費財)業者、および産業技術プロバイダーにもたらす、小売業向けデータクラウドの5つの機能についてご紹介します。

  1. データ統合:ソース、スピード、またはフォーマットに関係なく、自社の全てのデータを統合し、シングル・ソース・オブ・トゥルース(信頼できる唯一の情報源)からの運用を可能にします。ある大手食料品販売チェーンは、Snowflakeの小売業向けデータクラウドを使用して、2,000以上の店舗からのデータを単一の統合されたビューへと統合し、カスタマーエクスペリエンスの向上につなげています。
  2. データガバナンス:管理が容易な一連のセキュリティ機能により、厳密なデータガバナンスを徹底し、規制コンプライアンス要件を達成します。これには、データクリーンルーム機能、ダブルブラインド結合(双方の機密データをさらすことのない結合)などの監査機能、制限クエリ、一元的なロールベースのアクセス制御、個人情報をさらしたり移動したりすることなしにデータを共有できる行/カラムレベルの難読化などが含まれます。
  3. 拡張性:ピークシーズンにはアナリティクス需要を満たすべくスケールアップし、そうでない時期はスケールダウンして効率性と収益性を改善するなど、伸縮性のあるパフォーマンスで業務をさらに最適化できます。こうした機能は、地域や世界規模で続く混乱により日々の業務スケジュールが絶えず変化する中、特に重要になりつつあります。ある大手電子商取引/オンライン小売企業は、Snowflakeを利用して業務の規模を調整しながら、安全でほぼリアルタイムのデータアクセスをベンダーや販売パートナーに提供しています。
  4. データシェアリング:3大パブリッククラウドプラットフォームすべてに対応しているため、組織は自社のエコシステム全体で、ほぼリアルタイムにデータをシェアできます。ある大手オンライン食料品販売プラットフォームは、Powered by Snowflakeプログラムを通じてSnowflakeとパートナーシップを組み、自社の小売パートナー向けに、5万5,000もの店舗網で運用する数万件の固有SKUについて、より包括的かつタイムリーに購買トレンドやインサイトを把握できるアプリケーションを構築しました。
  5. 事前構築済みパートナーソリューション:標準的なデータモデルからAI/機械学習によるインサイトまで、Snowflakeのパートナーネットワークによって作成された小売業界専用の事前構築済みソリューションにより、価値創出までの時間を短縮し投資のインパクトを増大させることができます。一部の最新アプリケーションでは、小売業者や消費財企業が関連データを共有したり、カスタマーエクスペリエンスの向上からサプライチェーン業務の最適化などの主要なユースケースでコラボレーションできるようになりました。

Snowflakeの小売業向けデータクラウドがいかにビジネス価値の向上に役立つかについて詳しく知りたい方は、小売業のためのSnowflakeのページをご覧ください。