お客様は、貴社がサービス企業であるかプロダクト企業であるかを問うているわけではありません。お客様が知りたいのは、貴社がどのようにビジネス価値を提供するのかということです。
2026年に向けて、すべてのSnowflakeパートナーが答えを出さなければならない厳しい問いがあります。お客様が綿密な調査に基づいて戦略計画を練り、AIエージェントを立ち上げ、あるいはアプリケーションをたった半日で構築できるようになったとき、貴社の価値提案が問われます。お客様はかつてないほど多くのツールを自由に使えるようになっています。しかし、これは貴社のビジネスにとって脅威ではなく、フィルターなのです。差別化された価値の高い成果を提供する機会は、かつてないほど広がっています。
長年にわたり、その境界線は明確でした。サービスパートナーが人材を提供する一方で、ソフトウェアパートナーはプロダクトを提供していました。AIは、「ソフトウェアとサービスのハイブリッド」という新しいアーキテクチャを通じて、「構築」と「購入」の境界線を曖昧にしました。
“今日では、従来の役割や硬直化した枠組みに固執するパートナーは、成果を出す能力のみによって評価されるパートナーにその立場を奪われつつあります。”
Amy Kodl
誤解のないように説明しますが、この変化は、アイデンティティの喪失をもたらすものではありません。Snowflakeエコシステムにとって、これまでで最大の好機なのです。
グレーゾーンこそが成長領域
お客様は、自社の課題がどのような方法で解決されるかにはこだわりません。お客様が必要としているのは、プラットフォームと実行エンジンです。この変化を認識したことで、パートナーの事業運営にはすでに素晴らしい進化がもたらされています。
サービスパートナーは、自社の最適化手法を反復可能なフレームワークにパッケージ化するビルダーになりつつあります。
データクラウドプロダクトパートナー(DCP)は、お客様固有の規制やワークフローのコンテキストに合わせたバーティカルAIアプリケーションを展開し、実装力を強化しています。
新しいパートナーの原型は、このグレーゾーンに存在します。それは、反復可能でAIを組み込んだビジネス機能(プロダクト思考)を、オーダーメイドのカスタマイズ(サービス思考)とともに展開することです。
ここで重要になるニュアンスがあります。AIツールは、アイデアの創出から機能するプロトタイプの作成までのプロセスを劇的に加速させます。PoCは数か月ではなく、数日で提供できるようになります。しかし、本番環境レベルの展開(堅牢化、セキュリティレビュー、統合テスト、変更管理、規制上の承認)には、依然としてお客様の環境内での調整された専門知識が必要です。これがハイブリッドパラダイムです。プロトタイプが価値を証明し、パートナーが成果をもたらします。証明にはスピードを、提供には規律を。
古い分類は忘れてください。本当に問うべきことは次のとおりです。大規模に何を解決できるか、専門知識をオンデマンドで状況に応じたインサイトにどれだけうまくパッケージ化できるか、そして実際に現場での対応が必要になるのはいつかということです。これは哲学的な問いではなく、貴社の新しいビジネスモデルそのものです。
サービスパートナーが今進化すべき理由
AIの普及により、お客様はサービスの購入方法における曖昧さを許容しなくなりました。お客様が求めているのは、機能するデータパイプライン、展開されたエージェント、包括的に自動化されたワークフローなど、具体的な成果物を提供するエンゲージメントです。これは一時的なトレンドではなく、新たなベースラインです。
従来のサービスパートナーにとって、提供を完全に手作業に依存していた時代には、成果ベースのエンゲージメントは利益率を圧迫するものでした。しかし、Snowflakeプラットフォームに直接組み込まれたAI駆動の開発ツールは、ユニットエコノミクスを根本から変えます。反復的なパターンの自動化、リアルタイムでのコードの生成と改良、数週間分の作業の数日への短縮など、チームがより迅速に行動できるようになれば、固定料金での提供は、これまでのタイムアンドマテリアル契約よりもはるかに収益性が高くなります。
計算してみましょう。あるパートナーのChief Technology Officerは、自社の内部データに基づき、Cortex Codeがビジネスに与える影響について次のように述べています。「20日間、2万1,000回のオペレーション、または600時間の作業が提供されました。これは、16労働週間が1か月未満に短縮されたことになります。かつては広範な調査、試行錯誤、デバッグを必要としていた開発サイクルが、現在ではAI支援による反復を通じて自然に進行しています。当社はこの機能を活用して、お客様のために新しいワークロードをSnowflakeに導入するプロセスを加速させています」このようなレバレッジがあれば、成果へのコミットメントは利益率のリスクではなくなり、競争上の優位性となります。
もし依然としてレガシーな価格設定モデルに依存しているなら、AIドリブンな効率化がもたらす利益を逃していることになります。
誰もが構築できる時代におけるパートナーの強み
AIは構築を民主化します。今や誰もがコードを生成し、エージェントの基盤を構築し、パイプラインを接続できます。しかし、AIには生成できないものがあります。それは、パートナーが持つ深い業界知識、ビジネスルール、顧客との関係、そしてデータです。
AI時代におけるパートナーの真の価値提案は、構築する能力ではなく、他社が持たない独自の知見にあります。
独自の業界データモデル:保険金請求の実際のフロー、臨床試験の適切なマッチング、サプライチェーンの障害発生メカニズムなどを組み込んだフレームワーク。
コード化されたビジネスルール:真の理解には長年のドメイン経験を要する、規制に関するロジック、例外処理、エッジケース。
顧客固有のコンテキスト:特定の組織におけるデータの構造化の仕組み、承認ワークフローの機能、コンプライアンス要件に関する知識。
Model Context Protocol(MCP)サーバーを介して、こうした専門知識を「この種類の保険金請求を審査する」「この患者を適切な臨床試験とマッチングする」「このトランザクションパターンにフラグを立てる」といった、再利用およびデプロイ可能な機能として組み込む場合、提供しているのは単なる生のコードではありません。提供しているのは「判断力」です。そして、検証およびキュレーションされたデータに基づく判断力こそ、AI単独では決して再現できないものなのです。開発スピードの速さだけでは勝者になれません。独自のIP(知的財産)によって、特定のコンテキストでAIを役立てることができるからこそ、勝者になれるのです。
新たなプロダクトとしてのドメイン専門知識
現在の状況が、これまでのあらゆるテクノロジーサイクルと構造的に異なる理由は次のとおりです。パートナーのドメイン専門知識を、あらゆるAIエージェントが活用できる、構成可能かつ再利用可能な機能としてパッケージ化できるようになったのです。
"SaaSにおける競争優位性(モート)は、もはやUIやインターフェースではなく、「ドメインコンテキスト(領域特有の文脈や知識)」へと移行しています。AIエージェントの時代に成功するためには、独自の囲い込み(ウォールド・ガーデン)から脱却し、アカウント数(シートライセンス)ではなく成果に連動した価格設定を実現する、オープンでコンポーザブルな機能へと切り替えなければなりません。"
Kelci Miclaus
業界のデータモデルやビジネスルールをコード化することで、顧客のビジネスの核心へと独自のアプローチで迫ることができます。このように顧客のビジネスに密着することで、収益化における従来の曖昧さという課題を解消できます。実証済みの直接的な価値に近づくほど、透明性の高い、価値に基づく成果報酬型の価格設定への移行が容易になります。パッケージ化された機能が高利益のプロダクトとなり、顧客固有の構成がサービスとなります。これはプロジェクトベースの経済からプロダクトベースの経済へのシフトであり、提供するビジネス価値に直結したスケーラブルな収益をもたらします。
最も困難な領域での勝利
ヘルスケア、金融、製造、政府機関など、厳しい規制が敷かれている業界は、大きなパラドックスに直面しています。AIを最も必要としているにもかかわらず、その導入において最も高い障壁に直面しているのです。データを境界外に出すことはできません。モデルには説明可能性が求められます。すべての意思決定において、データの確実な正確性を証明する監査証跡が必要となります。
あるパートナーの事例を参考に、この課題の解決方法を検討します。このパートナーは、保険者およびプロバイダーとしての20年以上にわたる運用業務の専門知識を、事前の認可、医療コーディング、保険金請求処理を自動化するAIエージェントとしてパッケージ化し、Snowflake Native Appとしてデプロイしました。
このアーキテクチャにより、保護対象保健情報(PHI)は、データを外部システムに送信することなく、すべて顧客の環境内で処理できるようになりました。同社の真の競争優位性は、エージェントが下すあらゆる意思決定に、数十年にわたるヘルスケア業務の深い知見と、高度にキュレーションされたエンタープライズコンテキストが組み込まれている点にあります。業界特有のニュアンスを欠く一般的なAIモデルとは異なり、これらのエージェントは、複雑な請求コード、規制の変更、保険者の行動をネイティブに理解しています。
ソリューションに組み込まれたあらゆる規制要件は、こうした困難な作業を経験していない他社にとっての参入障壁となります。ガバナンスが効き、監査可能で、業界に特化したAIソリューションの構築に今投資すれば、すべての競合他社が評価基準とするベンチマークを確立できるでしょう。
共同構築の未来
AIがもたらす機会の規模は、新たな形のコラボレーションを必要としています。Snowflakeは、従来の実装や再販の枠を超え、パートナーと連携してあらゆる業界のAIドリブンな未来を共同で構築しています。
これを支援するため、Snowflakeは自社の市場開拓インフラストラクチャを究極のディストリビューションエンジンとして進化させ、Snowflakeのフィールド組織をパートナーのIP(知的財産)と直接連携させています。また、共同での需要創出、ターゲットを絞った共同販売活動、およびSnowflakeマーケットプレイスにおける可視性の向上に多大な投資を行っています。パートナーが自社のドメイン専門知識を反復可能なAIソリューションとしてパッケージ化することで、Snowflakeの営業チームはパートナーを商談に巻き込むインセンティブを得ます。これにより、パートナーが高価値なデリバリーと統合を担う、新たなエンタープライズアカウントへの扉が開かれます。
Snowflakeは、お客様がAIを導入・活用する際のコア要素として、パートナーのIPを広く展開したいと考えています。なぜなら、パートナーは、いかなるテクノロジーベンダーにも再現できない、お客様からの信頼と深いドメインコンテキストを持っていると認識しているからです。
AIの時代はパートナーの機会を減らすものではありません。進化を望む次世代のパートナーにとって、その機会はさらに倍増します。
かつてないほど広がるビジネス機会
最新の業績報告に示されているとおり、Snowflakeは現在、Global 2000企業の813社を含む約14,000社のお客様に利用されています。重要な点として、そのうち13,600社以上が現在SnowflakeのAI機能を活用しています。Snowflake Intelligenceを利用するアカウント数は前四半期比で2倍以上に増加し、Cortex Codeはすでに7,100以上のアカウントで利用されています。これらのイノベーションは、Snowflake史上最大となる、四半期ベースでのプロダクト収益の成長に貢献しました。Snowflakeが成長を続ける中、私たちはSnowflakeパートナーネットワークが当社とともにスケールし、成功を収め、新たな高みへと到達できるよう支援することに注力しています。
この時代を形作りたいとお考えなら、市場が安定するのを待つべきではありません。今すぐ構築してください。専門知識を組み込んでください。独自の判断力をパッケージ化してください。モデルの有効性を証明する成果を出し、それをスケールさせてください。
皆様が構築するソリューションの発展は、私たちが共に成長するための強力なエンジンであり続けます。
PoC(概念実証)から本番環境レベルのAIソリューションへの移行を加速させ、ドメインの専門知識を再利用可能なエージェント機能に組み込み、デリバリーのユニットエコノミクスを根本的に変革する準備が整っている場合は、Cortex Code CLIの利用を開始 し、SPN Learnの次のコースをご活用ください。Cortex Code: パートナー向けエージェント革命


