PythonとJava:主な違いとユースケースの比較
PythonとJavaは世界中で最も広く使用されている2つのプログラミング言語です。汎用性が高く、長年かけて有効性が実証されており、それぞれに独自の長所があります。ウェブアプリの構築、ビッグデータの処理、機械学習ワークロードの実行などで、2つを比較して違いを理解することで、業務に適したツールを選択できます。
- 概要
- PythonとJavaの比較
- Javaの代表的なユースケース
- Pythonの代表的なユースケース
- 関連リソース
概要
PythonとJavaはどちらも、アプリ開発やビッグデータの処理、その他データ集約型プロジェクトでよく使用されるプログラミング言語です。しかし、PythonとJavaとの違いについては、必ずしも明確ではありません。多くの事例で、両言語は同様の目的のために使用でき、併用されることもよくあります。データサイエンスの現場では多くの開発者がPythonを選びますが、特定のデータエンジニアリングプロジェクトではJavaを使用する開発者もいます。この記事では、PythonとJavaを比較し、それぞれの代表的なユースケースをいくつか紹介します。
PythonとJavaの比較
PythonとJavaはどちらも1990年代に誕生し、ともに廃れることなく使用され続けています。両者には一部重複する部分があるものの、それぞれが独自の特徴を備えています。以下に、両言語を比較する形でそれぞれの特性を示します。
スピード
Javaはコンパイル言語であり、プロセッサが即実行できるマシンコードへと直接変換されます。一般的には、PythonよりもJavaの方が高速で効率性も上回っています。一方、Pythonはインタープリタ言語です。つまりPythonのプログラムソースコードは、まずバイトコードに変換されたうえで、Pythonの仮想マシンによって実行されます。この追加手順により、PythonプログラムはJavaで書かれたものより実行スピードが遅くなる傾向があります。
使いやすさ
Pythonは、非常にシンプルな構文に従って、自然言語(英語)に近い方法で記述されるため、使いやすさに関しては明らかに優れています。簡潔さと読みやすさでJavaをはるかに上回ります。シンプルなため、Pythonではより迅速に開発とイテレーションを行えます。Javaはより複雑で冗長であるため、習得の難易度が高くなります。また、Pythonよりも多くのメモリを必要とします。Pythonの英語ベースの構文と比較すると、Javaでのコード記述は複雑で扱いにくいものです。シンプルで明確なPythonコードでは、Javaと同じ関数をはるかに少ない行数のコードで実行できます。
各言語の得意分野
PythonとJavaは、どちらも非常に汎用性の高い人気のプログラミング言語です。PythonとJavaのどちらを選ぶかは、プロジェクト固有の要件や開発者のスキルによって異なりますが、プロジェクトのタイプによっては一方の言語の方がもう一方より適している傾向があります。一般的に、エンタープライズレベルのアプリケーションではJavaがより広く使用されています。また、JavaはiOSやAndroidとのネイティブな互換性を備えているため、モバイル開発者に人気があります。一方、Pythonは、データサイエンス、データ分析、機械学習で多く使用されています。Pythonは習得が容易なうえ、オープンソースの広範なライブラリエコシステム、強力な可視化機能、コミュニティサポートなども活用できるため、プログラミング経験が豊富でないデータプロフェッショナルに適しています。
Javaの代表的なユースケース
Javaがよく使用されているプロジェクトをいくつか紹介します。以下はいずれもJavaの強みが活かされているプロジェクトです。
Androidモバイルアプリの開発
Javaはモバイルアプリ、特にAndroidデバイス向けアプリの開発において不可欠なものとなっています。その一因は、Androidアプリ構築のためのクロスプラットフォームシステムとして有名なJava Micro Edition(J2ME)にあります。また、Javaには独自のAPIがあり、独自のランタイム環境であるJava Runtime Environmentを利用できます。
クラウドとウェブアプリの開発
Javaは膨大なデータセットを扱う場合に非常に便利であり、クラウドやウェブベースのアプリの主要部分によく使用されています。システム、ツール、ライブラリの広範なJavaコレクションは、動的なウェブアプリケーションを構築する開発者がJavaを選ぶ理由にもなっています。Javaは分散型のクラウドベースのアプリにも最適です。今日の多くの人気アプリで、バックエンドスタックの一部または全体を担っているのはJavaです。
金融サービス業界のサーバーアプリ
ほとんどのデジタルトランザクションは非常に迅速に実行される必要があります。トランザクションデータベースは、複数の読み取りリクエストと書き込みリクエストを非常に高速にかつ同時に実行できます。スピードが命というわかりやすい例はオンライン小売業です。小売企業のサイトでは、購入、支払い、決済承認が素早く簡単に済むことを数多くの購入客が期待しているため、それに応える処理速度が必要です。
データセキュリティ
Javaは金融サービス業界で主導的な役割を果たしています。その堅牢なセキュリティ機能と膨大な量のデータを効率的に処理する能力は、取引プラットフォーム、デジタル金融ソリューション、返済回収フレームワーク、情報処理フレームワークを構築する上で不可欠です。また、Javaはサーバーサイドアプリケーションの作成にも広く利用されており、クライアントとサーバーの間の高速で信頼性の高いデータ交換を可能にします。
ELT/ETL
Pythonの代表的なユースケース
Pythonはさまざまなプロジェクトで使用されている真の汎用プログラミング言語です。以下のユースケースはその柔軟性の好例です。
データサイエンス
データプロフェッショナルは、さまざまなプロジェクトにPythonを急速に導入し始めています。Pythonはデータ操作と分析のための豊富なライブラリとフレームワークを備えており、ビッグデータテクノロジーエコシステムとの密な統合も実現します。そのシンプルさから、データサイエンティスト、研究者、アナリストなど、プログラミング経験の浅い人でも容易に使いこなすことができます。Snowflakeユーザーは、Python開発者がコードを記述してSnowflake上で直接実行できるSnowflakeのSnowparkを活用できます。Snowparkは、複雑なインフラストラクチャ管理に煩わされることなくPythonの大規模な処理を実行できるように設計されています。
機械学習
Pythonは理解しやすく使いやすいため、共同でのMLプロジェクトに最適です。シンプルなため、モデルのプロトタイプ作成や製品テストを迅速化でき、チームはすぐにMLモデルを実稼働環境に展開できます。さらに、Streamlitなどのオープンソースアプリフレームワークを活用することで、フロントエンドの開発経験がないデータサイエンティストや開発者でも、共有可能なウェブアプリを作成できます。PythonでコーディングされたStreamlitを使用すると、非技術系のチームメンバーでもMLモデルを利用できる優れたアプリを作成できます。これにより、ユーザーの信頼を得て、協業的なフィードバックサイクルを生み出せるため、イノベーションのペースが加速します。さらに、Snowparkを使用することで、データサイエンティストや開発者はPythonを用いてDataFrameなどのなじみ深い概念に基づいて特徴量エンジニアリングを促進でき、その後、これらのワークロードをSnowflake内で直接実行できます。
ウェブ開発
Pythonはウェブ開発用としても人気があります。汎用性が非常に高く、開発者はオブジェクト指向プログラミング(OOP)と関数型プログラミング(FP)の両方を含む、複数のプログラミングパラダイムを選択できます。また、動的型付けの機能も備えているため、Pythonスクリプトは実行前のコンパイルが不要です。その結果、スクリプトがランタイムに処理されるため、コーディング量が減りデバッグが容易になります。
IoT
汎用プログラミング言語として、Pythonは接続されたデバイスの複雑なネットワーク管理において不可欠な役割を担っており、さまざまなIoTユースケースで幅広く採用されています。IoTネットワークでは、製造業やサプライチェーン管理での品質管理や予測的メンテナンスなど、産業における幅広い採用事例があります。ヘルスケアにおいては、PythonはAIによる医療画像診断、新薬の開発、病院のリソース管理プログラムなどを支えています。