Data for Breakfast Tokyo | 3月17日(火)開催

データとエージェント型 AI を活用してビジネスインパクトを創出するには?

運用データストア(ODS)とは:包括的ガイド

運用データストアの仕組み、その使用による潜在的メリット、そしてビジネスが必要なデータへの迅速かつ効率的なアクセスを実現する方法について説明します。

  • 概要
  • 運用データストアとは
  • 運用データストアとデータウェアハウスの違い
  • 運用データストアのメリット
  • 関連リソース

概要

組織が戦術的意思決定に必要なリアルタイムの可視性を獲得するには、ビジネス上の疑問と関連するデータを迅速に検出できなければなりません。小売、金融サービス、製造などの変化の激しい業界では、運用データストア(ODS)によってこれが可能になります。ODSの仕組み、その使用による潜在的なメリット、モダンアプローチにより、ビジネスが必要なデータへの迅速かつ効率的なアクセスを実現する方法について解説します。 

運用データストアとは

運用データストア(ODS)は、複数のシステムからデータを集約する中央データベースとして、幅広いデータに単一の格納先を提供します。ODSでは情報が常に更新されるため、関連するビジネスメトリクスの現時点でのスナップショットを作成できます。これにより、意思決定者は時間的制約のある機会を有効に活用し、業務の進行中でもデータに基づく意思決定を行うことができます。 

ODSは、ソースシステムからのデータをオリジナルのフォーマットで統合します。ODSにロードされたデータはスクラブされ、重複が排除され、該当するビジネスルールに従っていることが確認されます。ODSは特に、運用レポートのような負荷が軽い分析処理に役立ちます。また、ODSに含まれるデータは利用可能な常に最新のデータであるため、現在進行中のビジネスプロセスに対するリアルタイムデータ分析にはこのシステムが理想的です。 

抽出、変換、ロード(ETL)システムと違い、ODSは生データを実稼働システムからオリジナルのフォーマットで取り込み、そのまま保存します。ビジネスに関する運用上の意思決定のために分析または使用する前に、データを変換する必要はありません。 

運用データストアとデータウェアハウスの違い

ODSとデータウェアハウスにはいくつかの類似点があるものの、両システムの機能はほぼ相互互換性がなく、全体的な目的が異なります。この2種類のシステムには通常、アナリティカルデータの処理とストレージに関して補完的な役割があります。ODSは、受信データを長期ストレージに備えて準備するための中間エリアとして、ソースシステムとエンタープライズデータウェアハウスの間の橋渡し役を果たすことができます。

データフォーマット

通常、ODS内のデータはソースシステムと似た構造になります。それに対し、データウェアハウスではストレージの前にETLプロセスが必要であり、構造化データ、半構造化データ、非構造化データの保存に使用できます。 

データの範囲

データウェアハウスは膨大な履歴データを保持できるため、大量のデータセットに対して複雑なクエリを実行するプラットフォームとして理想的です。データウェアハウスに含まれるデータは、大規模な全社的意思決定に情報を提供するために使用されます。一方、ODSには最新の運用データのみが保存されるため、小さなデータセットに対する負担の軽いクエリ向けです。したがって、過去1時間に売れた製品の数や今日のオンライン販売の中で最も多い発注元の地域の判定など、戦略的な瞬間的アクションに適しています。

ストレージ容量

データウェアハウスは、ビジネスの履歴データを保持するために設計された大容量データストレージリポジトリです。一方、ODSは、ビジネスシステムから送られた最新データのみを保持する短期ストレージソリューションです。

変動性

ODSでは新しいデータが到着するたびに既存データが絶えず上書きされるため、ODSに保存されているデータはデータウェアハウスに保存されているデータと比べてはるかに変動性が高くなります。ソースシステムから受信するデータに急激な変化があると、ODSに含まれるデータにただちに影響します。

現行データと履歴データ

ODSには最新の運用データのみが含まれ、現時点でのビジネス運用について役立つスナップショットを提供します。一方データウェアハウスには、複雑なデータセットに対して大規模分析を実行する際に役立つ膨大な履歴データが保存されます。 

運用データストアのメリット

ODSは多くの組織のデータ戦略において重要な役割を果たします。ODSならではのメリットとして、次の4つが挙げられます。 

リアルタイムデータを複数ソースから集約

ODSは、現在の運用データを包括的に把握できるように設計されているため、主要なビジネスプロセスのエンドツーエンドビューを提供します。会社全体のさまざまなビジネスシステムからデータを集約するODSは、異なるビジネスシステムから受信したリアルタイム情報をアクション可能なデータの統一ストリームに統合し、ビジネスの意思決定者が新たに発生したビジネス機会を活用したり問題のトラブルシューティングを行ったりできるよう支援します。

リアルタイムデータに対するクエリの実行

複数のシステムのデータに対してクエリをリアルタイムで実行することにより、直近の注文に対する顧客サポートのような即時対応を求められるタスクを容易に遂行できます。 

運用データに対する高度なレポートへのアクセス

ODSには複数ソースからデータが統合されるため、より詳細で包括的なレポートを作成できます。各システムからのデータを一つひとつ組み合わせる代わりに、ODSは関連性のあるすべての運用データを包括的に統合して提示します。

即時対応を要する重要なビジネスルールを使用して自動通知を設定

ODSは、即時対応を必要とするビジネスルールを使用して構成できます。たとえば、銀行口座の残高がマイナスになるなどの即時対応を要するイベントが発生した場合にアラートを自動送信するルールです。