注:本記事は(2022年2月23日)に公開された(Snowflake Startup Challenge: Advice from the 2021 Finalists)を翻訳して公開したものです。

Snowflakeスタートアップチャレンジで優勝することは、確実にスタートアップの成長を後押しします。2021年の優勝者であるOverlay Analyticsはそれを証明しています。では、決勝に進出した他の会社はどうでしょうか。Invoke LearningやElysium Analyticsのその後はどうなっているでしょうか。スタートアップチャレンジのファイナリストとなった経験が何らかのメリットとなったでしょうか。

私たちは、Invoke Learningの創立者、Brendan Aldrich氏、またElysium AnalyticsのCEO、Jens Andreassen氏、および創立者兼CTOのSatish Abburi氏から話を聞くことができました。両社とも、昨年のコンテスト以降の7か月間で躍進を遂げています。そして、今年のスタートアップチャレンジに参加するスタートアップ企業のために役に立つアドバイスを聞いてきました。(エントリーはこちら!www.snowflake.com/startupchallenge

まず、それぞれの企業について簡単な概略を紹介します。

  • Invoke Learningは、教育業界に特化した企業で、就職活動から卒業率まで、学生のライフサイクルのあらゆる面の向上を目指しており、AIアプリケーションによる多角的な学生データポイントの分析を行っています。学校は同社のインサイトを利用して、学生の意欲を維持するための積極的なサポートを提供しています。
  • Elysium Analyticsは、企業全体における事業活動の集合的ビューを提供するセキュリティアナリティクスプラットフォームです。同社の目標は、イベントデータのリスクベース評価を通じ、特異的で疑わしい行動に対し完全な透明性を提供することです。
2021年Snowflakeスタートアップチャレンジから約7か月が経過しました。皆さん、どう過ごされていますか?

Aldrich:Invoke Learningは、社員が6倍になり、彼らとともに年間経常収益を7倍にするなど、2021年を素晴らしい形で締めくくることができました。また、資金調達のシードラウンドを終え、現在は、オンボーディングとサポートオペレーションの両方を合理化する当社アーキテクチャの最新世代の展開と、当社の高等教育パートナー向けの非常に期待できる新製品やサービスの実現にも取り組んでいます。

Abburi:Elysiumでは、カスタマーエンゲージメントおよびPoCアクティビティの向上に取り組んでいる最中で、同時に市場投入チーム構築のための資金調達ラウンドも開始しようとしてます。私たちは、新たなデータ収集セルフサービスエンジンの構築やクラウドプラットフォームテレメトリへのオンボーディングの大幅な簡素化により、2022年には当社の目標である、データの大部分についてセルフサービス型データ収集を提供できるよう尽力しています。

スタートアップチャレンジに参加した経験についてお聞かせください。過程の中で最も難しかった点や予想外だった点は何ですか?

Aldrich:当社のような小さな会社の業務が、Snowflakeのような企業に認めてもらえること自体が素晴らしい経験でした。決勝まで進むために強力なマーケティング力がつき、コンテスト後の期間の新たなビジネス機会の促進に役立ちました。また、ラウンド間にあまり時間がなかったことから、創造的かつダイナミックであることを求められました。これを嫌がる創立者がいるでしょうか。

Andreassen:スタートアップチャレンジで最も気に入っている点は、徹底して集中的なチームプロジェクトです。短期間に全員が積極的に協力することができました。またこのプロジェクトは、当社の戦略に沿ったチェックポイントを提供してくれ、資金調達に向けた準備もサポートしてくれました。

スタートアップチャレンジの期間中、アプリケーションや会社のピッチングを何度も行いました。この過程において、コンテスト後にも適用できるような収穫はありましたか?

Aldrich:創立者は組織において複数の役割を兼ねているため常に動き回っています。ときには、この忙しさのせいで、Snowflakeスタートアップチャレンジのようなコンテストに参加している時間なんてない、という気持ちになります。EdTechとしては、自分たちがやっているような仕事が他の多くの業界が参加するような場で認識されるだろうか、という懸念もありました。実際にコンテストに参加してみて、コンテストに参加し実際に売り込みを行ったことで、自分たちが達成してきたことや、仲間や大学パートナーと既に手にしていた影響力についても認識することができました。

Andreassen:コンテストは、戦略的方向性の実績を評価し、メッセージを改善する機会となりました。ソリューション開発の初期は、重要な価値を簡潔にまとめることは簡単ではありませんでした。プレゼンテーションアプローチを向上させる機会としても非常に効果的でした。

スタートアップチャレンジに参加する企業に対しどのようなアドバイスを送りますか? 

Aldrich:創立者が率いる企業は、ワンマンになりがちです。投資家からもスタートアップ企業において先頭に立つ人をどれだけ重視するかについて話を聞いたことがあります。会社、製品、実績、影響について、あなたがどのような人であるかをわかってもらうプレゼンテーションをしてください。何かしらの理由があって起業したわけですから、その理由がスタートアップチャレンジへの参加において輝きを放つよう心掛けてください。

Andreassen:戦略を明確にすることに注力し、バリュープロポジションにおいても明確に伝わるメッセージを作成してください。時間や労力はかかりますが、これはスタートアップチャレンジだけのためのものではありません。コンセプトから成功を収めるビジネスにつなげるための重要なプロセスなのです。

スタートアップチャレンジのファイナリストとして、Snowflakeと密な関係を構築できました。その連携関係はどのように進化しましたか?

Aldrich:Snowflakeは、Invoke Learningのようなスタートアップ企業が業界を形成できるようなまったく新しい機会の創出につながる画期的なテクノロジーを提供しています。そのため、密なパートナーシップは当社の成功にとって非常に価値があります。Snowflakeは最近教育市場に特化した営業組織を創設しました。Invoke Learningがこのチームと協力し、お互いのビジネスを成長させていけることに非常に期待しています。

Abburi:当社とSnowflakeとの関係は非常に生産的です。データプラットフォームではなくアプリケーションに集中できるため、従来の垂直統合アプローチよりも、はるかに優れた製品を、限られた予算で開発できるようになりました。検索最適化サービスにおいては、Snowflakeチームと密に連携することができ、当社にとって非常に重要なプロジェクトとなっています。

2022年の展望は?テクノロジーイノベーションや業界トレンドの中で期待しているものは何ですか?

Aldrich:私たちはハイブリッドデータレイク/データウェアハウスアプローチへの関心の高さに非常に期待しています。当社のInvokeDataLakeはこのタイプのソリューションであり、わずかな時間やコストで、従来のデータウェアハウスの機能をはるかに上回るまったく新しい機能を実現し、驚くべきサポート力を提供しています。

Andreassen:2022年は「セキュリティデータレイク」の年になると思います。増え続けるレガシーデータサイロを管理することは、組織の生産性において大きな障害となっており、ソースやサービス全体における可視化を大きく阻害しています。