注:本記事は(2021年8月4日)に公開された(Unlock the Power of Marketing Analytics with the Snowflake Data Cloud)を翻訳して公開したものです。

過去20年以上にわたって、マーケターはマーケティングを完全なるデータドリブンな業務にする試みに苦戦してきました。当社の課題は、十分なデータがないことではなく、そのデータにアクセスしたり利用したりすることが難しいという点にあります。マーケティング、セールス、およびプロダクトのデータは異なるシステムに分散しており、会社全体で何が起きているのかを全体像として把握できません。 

これまで上り坂でボールを押し上げる私たちを助けてくれたのはITチームです。CIOと最高データ責任者はデータの分散化の問題の解決も試みてきました。デジタル変革は特効薬になりそうでしたが、当社のデータはサイロに陥っていました。マーケターとして、私たちはこの問題を解消するためにさまざまなプログラムを展開したり、データをサイロから解き放ってアクセスしやすいものにするためにコンサルタントを雇用したりしました。しかし結果はご存知のとおりで、ITチームは同じ壁にぶつかりました。つまり当時のテクノロジーは、こうしたデータすべてを統合する能力がなかったということです。

マーケティングアナリティクスの課題

マーケティングアナリティクスのプロフェッショナルは、いくつかの大きな課題に直面しています。マーケターはMarTechエコシステムに精通していますので、企業にはしばしば何十、さらには何百ものマーケティングアプリケーションが存在し、大抵それらは互いに接続されていません。あるアプリケーションから別のアプリケーションに移行することは企業のよくある風景ですが、ヒストリカルデータも一緒に移行するのは非常に困難です。いずれの企業も、アプリケーションの移行によって貴重なデータを失いたくありません。これらのアプリケーションが成長するごとに、データも増えていきます。企業はしばしば「ビッグデータの問題」にぶつかります。1つのプラットフォームにリアルタイムでデータを統合することや、統合されたデータなしにロバストなソリューションやモデルを構築することは難しいものです。マーケティングアナリティクスの世界の場合、マーケティングオートメーションプラットフォームとセールスエンゲージメントプラットフォームを完全に接続することはとても大変です。よって多くの企業ではカスタマージャーニー全体を把握する360度のビューを構築できず、ビジネス関係者はインサイトに対して受動的になっています。

当社の解決策

こうした課題に関わらず、マーケティングアナリティクスの重要性はかつてないほど高まっています。これは大企業だけに影響するトレンドではありません。企業はその規模や業界を問わず、競争力を維持し、ビジネス成果を上げるため、自らのマーケティングアナリティクス能力を育てる必要があります。マーケティングはデータドリブンにならなければビジネス成果を上げることはできません。 

Snowflakeにおいて、主要なマーケティングアナリティクス目標の1つは、業界で最もインサイトドリブンなマーケティングチームになることです。私たちは結果を測定するため、予測的パイプライン構築と成長効率といった2つの重要指標を設定しました。Snowflakeの大胆なマーケティング目標をサポートするため、マーケティングインテリジェンスチームは、リアルタイムROIを予測して、すべてのマーケティングプログラムを動的に最適化することをビジョンとしています。私たちの最終目標は、旧来のB2Bマーケティングアナリティクス業務を根本から変革することです。私たちのミッションは、効率的な成長やプロアクティブな行動を促進する拡張性あるソリューションやモデルを構築することです。Snowflakeにおいて、私たちはSnowflakeデータクラウドを使用してマーケティングアナリティクスの課題を解決し、卓越したビジネス成果を上げてきました。

データドリブンマーケティングに向けた私たちの道のり

初期の頃は、Snowflakeのマーケティングアナリティクス機能は多くの企業と同様、「何が起こったか?その理由は?」といった問いに答えるダッシュボードやレポートの構築に集中していました。私は昨年、マーケティングインテリジェンス部門のディレクターとしてSnowflakeに入社しました。私の任務はSnowflakeのデータクラウドを利用してマーケティングのための最新鋭のソリューションを構築することでしたが、6か月も経たないうちに、私たちは「これから何が起こるか?どうすればそれを起こすことができるか?」といった問いに答える、よりスケーラブルなソリューションとデータサイエンスモデルを構築することができました。

ここで、重要な3つのステップをご紹介します。

  1. ITおよびビジネス関係者と緊密な関係を築き、目的や優先事項を合致させます。これは成功を確実なものにするために重要です。 
  2. 明確なロードマップを構築して実施を促進し、定期的に意思疎通を図ります。
  3. Snowflakeのデータクラウドを利用してシステム全体のデータサイロを解消し、一元化されたデータプラットフォームにデータを統合します。

当社のマーケティングアナリティクスエコシステム

Snowflakeのマーケティングアナリティクスエコシステムは、データクラウドによって支えられています。Snowflakeへのローデータの取り込みは、Snowflakeのセキュアなデータシェアリングおよび、ZoomInfo、Outreach、LinkedIn、Facebook、Marketo、Salesforceなど、100を超えるデータプロバイダーからのデータエンジニアリングワークロードを介して行われます。

データ変換は、当社のアナリティクスエコシステムのバックボーンです。これにより、カスタマー360、スナップショットテーブル、ディメンショナルテーブル、ファクトテーブルなど、利用しやすいテーブルへとローデータを効率的に体系化できます。また、Snowflakeは、最先端のデータサイエンスモデルを使用してマーケティング属性とスコアリング、ならびに特徴量ストアを構築しています。こうした厄介な処理が済むと、Tableau、Snowsight、Marketo、Salesforceといったビジネスアプリケーションにクリティカルなデータを送り、ビジネス関係者に実用的なインサイトを提供します。彼らはそれをもとに、キャンペーンを最適化したり収益向上を推進したりすることができます。

当社が実現したビジネス成果

当社が達成したビジネス成果は、成長、コスト、リスクという3つのカテゴリに要約できます。

  • 成長の面では、Snowflakeデータクラウドにより、データを利用してほとんどの人に力をもたらすことができました。たとえば市場開拓チームは、インサイトをもとにファネル全体のコンバージョン率を向上させ、効率性を大幅に上げることができました。
  • コスト面では、適切な分野に適時かつインテリジェントに予算を割り当てることを可能にしました。さらにセルフサービスを促す非常に拡張性あるソリューションを構築したことで、従業員の生産性を向上させ、リソースの制約を低減することができました。
  • リスク面では、Snowflakeデータクラウドにより、クラス最高のデータ保護技術とロールベースのアクセス制御機能を備えたクラウドでデータを管理することで、GDPRおよびCCPAで定められたコンプライアンス要件の遵守を可能にしました。

さらなる詳細については、当社のウェビナーSnowflake on Snowflake: Unlocking The Power of Marketing Analytics(Snowflakeを基礎とするSnowflake:マーケティングアナリティクスの力を解き放つ)をご覧ください。ただ今、こちらよりオンデマンドで配信中です。