注:本記事は(2021年12月22日)に公開された(Snowflake Ventures Celebrates First Year)を翻訳して公開したものです。

Snowflakeは1年前、成長の促進、拡大をサポートし、さらに世界中のデータドリブンなビジネスのための戦略的プラットフォームとしてSnowflakeデータクラウドの採用を推進するための投資事業部門、Snowflake Venturesを立ち上げました。Snowflake Venturesは、Snowflakeの情熱、専門知識、戦略的資本を、データエコシステム全体の成長段階にある企業と共有することで、相互価値を高め、顧客の新しいユースケースを促進することを目指しています。1年目には10件以上の投資を行い、1億ドル以上の資金を投入しました。 

Snowflake Venturesの経営企画担当ヘッド、Stefan Williamsは次のように語っています。「1つの分野で絶対的な影響力を持ちたいとか、勝者となる企業を選別するということを目指しているわけではありません。私たちが目指しているのは、共通する顧客に利益をもたらすためにどのように当社製品を対応させていくか、といった議論を高めることです。」

Snowflake Venturesは、よくあるベンチャーキャピタルではありません。Snowflake Venturesは、直接オフバランス取引で投資を行うため、専用ファンドを保有していません。Williamsは次のように説明しています。「私たちが理念の中心に据えているのは、本質的に非常に戦略的な対象への投資です。実際、私たちが行ったほとんどの投資では、製品統合や市場投入に向けた連携の向上を目指した商業契約を締結しています。」

Snowflake Venturesは、戦略的投資家として、100万ドルから2000万ドルまで、またシリーズA(アーリーステージ)からIPOまで、柔軟性の高い投資を広範囲に行っています。ポートフォリオ企業は、戦略的資本に加え、Snowflakeのリーダーやエキスパートからのサポートやインサイト、データクラウドエコシステム内での露出の強化、市場投入に向けた連携、Snowflakeパートナーネットワークの機会、ビジネス上の課題やベストプラクティスに関する運用ガイダンスといったメリットを得ることになります。フィードバックは双方から送られます。Williamsは、次のように話しています。「ポートフォリオ企業はイノベーションや素早い対応といった正しい方向へと私たちを導いてくれます。そのため、関係は間違いなく双方向だと言えます。」

Snowflakeプラットフォームに基づいて構築されている投資の結果として生じた経済は、このような機会がなければ存在しなかったかもしれないSnowflake顧客の価値やユースケースを促進しています。例えば、Snowflake VenturesによるDataRobotDataikuAnacondaへの投資は、Snowflakeプラットフォームが提供するデータサイエンスワークロードの促進に貢献しました。その一方、Habuなどのバーティカルベースの投資は、Snowflakeプラットフォーム上に広告業者向けデータクリーンルームの構築をスケールすることを目的としています。

Snowflake Venturesは、自社チームによる投資対象の調査から始める場合もあります。Snowflakeセキュリティチームが当社環境における脅威の検出、特定、対応に使用していたセキュリティオペレーションセンタープラットフォーム、Huntersへの投資の際も、このアプローチが適用されました。Huntersは独立したアナリティクスベンダー、Snowflakeプラットフォーム上でアプリケーションを構築した最初の企業の1つです。Snowflake Venturesは戦略的投資の実施後、Huntersによる他の商業的パートナーへのアプローチを協力してサポートし、迅速なセールスサイクルの短期化や顧客拡大を果たしました。

Huntersの共同創立者兼CEOであるUri May氏は次のように語っています。「どのようなスタートアップ企業にとっても、一番重要なポイントはここです。市場投入の短期化、提携する力、そしてスケーリング。Snowflakeの膨大な顧客ベースにアクセスできることは、素晴らしい効果を上げています。」

シードステージ(設立前の準備期)の企業のため、Snowflake VenturesはSnowflake Startup Challengeを開催しており、現在2年目を迎えています。2021年、本コンテストには50か国以上から数百件の参加申し込みが殺到しました。ファイナリストが絞り込まれた後、最終的に上位3社がSnowflake Summitの会場で、Snowflake CMOのDenise Persson、SequoiaのCarl Eschenbach氏、Sutter Hill VenturesのMike Speiser氏を含む審査員の前で、25万ドルのコンバーチブルノート(転換社債)を目指して競い合いました。(昨年の優勝企業、OverlayAnalyticsの詳細はこちら。)2022年のStartup Challengeは現在、参加申し込み受け付け中です。コンバーチブルノートの額も大幅に引き上げられており、参加者は総額100万ドルの投資金プールを目指すことになります。

Williamsは将来を見据え、データの可能性について次のように述べました。「データ自体が資産に変わりつつあります。企業やパートナーは、データにより生成可能な、新たな収益の流れについて検討を始めています。SnowflakeやSnowflakeデータマーケットプレイスが素晴らしいのは、顧客やパートナーによるシームレスなデータの共有や共同作業が可能になった点です。以前は不可能だったこれらの作業が、今では非常に安全かつ管理された方法で、Snowflake内で実行できるようになっています。私たちは常に、さまざまな機会を模索し、評価を行っています。」

Snowflake Venturesの詳細はこちらをご覧いただくか、Stefan WilliamsとSnowflake Venturesを取り上げたRise of the Data Cloudポッドキャストの最新エピソードをお聞きください。