注:本記事は(2021年11月16日)に公開された(Snowday! Sunny, with a 100% Chance of Innovation)を翻訳して公開したものです。

Snowflakeは、Snowday 2021において、データクラウドの可能性をさらに拡げる画期的な新プロダクト機能について発表しました。SnowparkでのPythonのサポート(現在プライベートプレビュー版)の発表に加え、これらの最新イノベーションにより、組織とってクラウドやリージョン全体でのビジネス継続性の維持が容易になります。またデータエンジニアやデータサイエンティストは、パイプライン、MLワークフロー、データアプリケーションを迅速に構築できるようになり、適切なデータをカスタマーに届ける際の複雑性を解消できます。

Snowflakeデータクラウドは、データを通じて組織をつなぐグローバルネットワークで、コラボレーションの新しい機会を作り出し、ビジネス成果を高め、さらには業界全体でできることの常識を根本から覆します。たとえばKraft Heinz社のデータサイエンスチームの場合、Snowflakeを利用することで、以前のデータレイクと比較してモデルの構築とテストが劇的にスピードアップしました。NBCUniversal社の場合、Snowflakeのガバナンス機能とデータシェアリング機能を利用して、安全かつプライバシー保護法に準拠した方法で、全く新しい広告ターゲティング/測定プロダクトを構築できました。84.51°社の場合、食料雑貨店や消費財企業によるデータシェアリングやコラボレーションの新たな可能性を解き放ち、複雑さを解消するコラボレーティブクラウドを構築しました。

Snowflakeはこれからもデータクラウドの範囲と可能性を拡大し、カスタマーが次のことを実現するための独創的なイノベーションを提供していきます。

  • グローバルなオペレーション
  • サイロの解消
  • 構築の迅速化
  • 新たな事業の創造

グローバルなオペレーション

Snowflakeは、複数のクラウドやリージョンに渡るシームレスで統合型のエクスペリエンスを提供し、最も高度なグローバル環境でカスタマーが簡単にオペレーションを遂行できるよう支援します。既存のクロスクラウドレプリケーション機能とフェイルオーバー機能をベースとし、比類ないビジネス継続性を解き放つことで、Snowflakeはデータレプリケーション効率の大幅な改善を果たし、結果としてSnowflake最大のカスタマーにおいて最大55%のパフォーマンス向上が見られました。Snowflakeのカスタマーは使用量のみの支払いで済むため、カスタマーのレプリケーションコストが55%削減されたことになります。


加えて、Snowflakeはクロスクラウドでクロスリージョンなアカウントレプリケーション機能のプライベートプレビュー版をリリースすることで、グローバルオペレーションのシンプル化をさらに進めました。この新機能により、IDやロールベースのアカウント制御、ガバナンスポリシーやリソースモニターなど、あらゆるアカウントメタデータを、クラウドやリージョン全体で自動的に同期させることで、プライマリリージョンとの特定時点の一貫性を確保しながら、継続的な可用性を提供できます。最近パブリックプレビュー版として提供を開始したクライアントリダイレクト機能と組み合わせることで、組織はカスタマーやデータコンシューマーに向け、データセンターの停電時や自然災害時にもほぼ中断なしでのサービス提供が可能になります。

Snowflakeはまた、ネイティブガバナンス機能を拡張しました。これによりカスタマーはデータ保護やセキュリティを確保しながらグローバルにオペレーションできます。アクセス履歴をデータリネージとして把握する機能(プライベートプレビュー版)により、カスタマーは外部ソースから来るデータやSnowflake内を行き来するデータ両方のリネージを知ることが可能です。これにより、コンプライアンスチームは機密性の高いデータソースを追跡してコンプライアンス要件を満たしたり、データチームは取り扱っているデータをより良く理解したり、信頼するための可視性を得たりできます。さらに、間もなくプライベートプレビュー版として登場するオブジェクト依存関係機能も、どのオブジェクトが他のどのオブジェクトに依存しているかを特定できるため、チームはオブジェクトへの変更がダウンストリームにどのような影響を与えるかを評価してから、自信をもって変更をプッシュできます。さらにSnowflakeが発表した新しいGovernance Acceleratedプログラムは、パートナーがデリバリしたソリューションやインテグレーションの包括的なエコシステムにより、カスタマーによるデータの発見や保護を支援します。

サイロの解消

Snowflakeのプロダクト部門シニアバイスプレジデントのChristian Kleinermanはこう語ります。「サイロの解消において最も重要な側面の1つは、データの種類を問わない統合型で一貫したエクスペリエンスを提供することです。Snowflakeの目標は、データを保管し、その価値を抽出するプロセスをあらゆる側面でシンプル化する単一のプラットフォームをカスタマーに提供することです。その際、ガバナンスやパフォーマンスを損なわないことが重要です。」パブリックプレビュー版の非構造化データサポートでは、多種多様なデータ全体で一貫したエクスペリエンスが得られます。これには、安全なビューを使用したデータシェアリングで非構造化データを参照したり、Snowflakeデータマーケットプレイスを通じてそのデータをエンリッチ化したりする機能も含まれます。

構造化データを半構造化データ、そして非構造化データに統合することで、Novartis、Aflac Global InvestmentsそしてEquifaxの子会社であるKountといったカスタマー企業は、パフォーマンスとガバナンス性が高いデータレイクをSnowflake上に構築するだけでなく、新しいアーキテクチャパターンをすばやく実装する新たなレベルのアジリティを獲得することができました。その一例として挙げられるのが、分散化したグローバルチームを共通のインフラストラクチャでまとめることを可能にするデータメッシュの実装です。SiemensDPG MediaFlexport、Capital Oneといった企業がこのアプローチでメリットを享受しています。

構築の迅速化

Snowflakeは、シンプルさを中核として設計されているため、アナリティクス、データ処理、アプリケーション開発に最適なプラットフォームとなっています。特に、最も評価の高い用途の1つとしてエンドツーエンドなパイプラインの開発が挙げられますが、Snowflakeはこの用途に向けた改善も続けています。まずデータの取り込みに関して、Snowpipeによるデータ取得を改善することで、カスタマーの大部分がクラウド全体で遅延の中央値を50~68%も低減させています。さらに現在パブリックプレビュー版で提供されているサーバーレスタスク機能によって、パイプラインの開発、デプロイ、メンテナンスに必要な諸経費を大幅に削減できています。

これらの機能が強力な基礎となる一方で、Snowparkの導入(パブリックプレビュー版)とSnowflakeの開発者フレームワークは可能性の範囲を広げ、データエンジニアリングとデータサイエンスの未来を形作ります。

Kleinermanは言います。「データを扱うにあたってのより良い選択肢やよりシンプルな環境、さらにはデータをSnowflakeから移動させずに済む方法を、データエンジニアリングチームがいかに必要としているかをよく耳にします。Snowparkでそれらのすべてを叶えることで、データエンジニアリングチームは今や既存のスキルを活用し、使い慣れたモデルを通じて構築しながら、より優れたパフォーマンス、さらなるシンプルさ、新たなレベルのセキュリティとガバナンスを実現できます。」

Snowdayでは、Pythonへの対応、Javaストアドプロシージャ、Java関数を使用した非構造化データの処理機能(全てプライベートプレビュー版)など、Snowparkの改良点が次々と発表されました。Snowparkについての発表内容の詳細については、こちらのブログ記事を参照してください。

新たな事業の創造

データクラウドは、カスタマー同士でのファーストパーティとサードパーティのデータディスカバリー、共有、そしてコラボレーションを可能にします。Snowflakeはデータマーケットプレイスを通じて、データプロダクトの収益化に向けたプロセスを劇的にシンプル化しました。ユーザーはデータプロバイダーとマーケットプレイス内で直接やり取りし、見つけたデータを「試してから購入」することもできます。さらにデータマーケットプレイスは柔軟な使用量ベースの価格設定モデルでユーザーにメリットをもたらしています。これらの機能はすべて、現在プライベートプレビュー版として提供されています。

データクラウドは成長し続けるため、すべてのSnowflakeカスタマーが自分にとって最も有意義で価値があるデータに必要な時すぐにアクセスできます。Snowflakeデータマーケットプレイスで提供されているデータのリストは、6月から10月までの間で34%増大し、パートナーの数は200以上に上ります。安定的なエッジ接続の数が増え続けていることからも、プロバイダーと利用者の継続的な関係が分かります。データプロバイダーはまた、新規カスタマー数と新規事業数といった点で大きな成長を見せています。たとえばZoomInfo社の場合、Snowflakeデータマーケットプレイスにリスティングされてからわずか6週間後の6月末までに、ビジネスのACVが100万ドル増大しました。FactSet社の場合も、Snowflakeデータクラウドで同社の金融サービスデータを利用するクライアントの合計数が前年比で88%増加しました。 

「オペレーションをグローバルに拡大することから、サイロの解消、迅速な構築、データを通じた新規ビジネスの創造まで、データクラウドの可能性は事実上無限大です」とKleinermanは語ります。「これらの最新イノベーションは、当社のカスタマーが技術水準をさらに押し進め、ビジネス成果という観点からの可能性を再定義できるよう構築されています。」

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​​将来の見通しに関する記述について

この投稿には、明示・暗示を問わず、(i)Snowflakeのビジネス戦略、(ii)Snowflakeの製品、サービス、技術(開発中のものを含む)(iii)市場の成長、トレンド、競合に関する考察(iv)Snowflakeの製品と第三者プラットフォームとの統合、相互運用性、利用可能性などに関する将来の見通しに関する記述が含まれています。これらの将来の見通しに関する記述は、Snowflakeが証券取引委員会に提出した2021年7月31日を末日とする四半期報告書(フォーム10-Q)内の表題「Risk Factors(リスク要素)」以下の記述やその他の記述を含め、若干のリスク、不確かさ、および推測を伴います。これらのリスク、不確かさ、および推測を踏まえると、実際の結果はこれらの将来の見通しに関する記述で予想または暗示された事柄と大きくかつ不利な形で異なる場合があります。よって、これから起こることの予測として、将来の見通しに関する記述に依存することはおやめください。

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