注：本記事は(2021年6月24日)に公開された(Prisma Health Streamlines Healthcare Costs with Data-Driven Insights that Enhance Preventative Care)を翻訳して公開したものです。
ヘルスケア・アンド・ライフサイエンス・フォーラム 2021において、Snowflakeはサウスカロライナ州最大の医療系非営利組織であるPrisma HealthのJohn Supra氏とDustin Evancho氏とオンラインで対談し、Prisma Healthがいかにデータを活用して、各当事者にかかる費用を削減しながら、予防的医療や健康効果を向上させているかについてのお話をうかがいました。
医療提供のコストは上がり続けていますが、素晴らしいことにPrisma Healthを始めとするいくつかの革新的な医療システムが、この問題に対処する道を見出しつつあります。
Prisma Healthは、従業員、保険会社、その他のグループとデータを活用するための直接的な関係を確立することで、リスクのある人々により良いケアを提供しながら、皆にとってのコスト削減を実現しています。「当社の分析によると、リスクのある人々により良いサービスを提供できれば、医療全体のコストを低減できることが分かっています」とEvancho氏は語ります。「これは患者にとっても企業にとっても喜ばしいことです。」
「私たちは詳細な統計分析により、予防的医療を直接改善できます。しかしこれは、膨大な量のデータを数多くのソースから集め、集約し、正規化し、分析できてこそ可能となるものです。」
—Dustin Evancho氏、データ・オペレーションズ・マネージャー、Prisma Health社
マンモグラフィー、メンタルヘルス検査、糖尿病や体重の管理など、人々の健康の維持に可能な限り集中することで、予防的ケアはすべての人々にとってより良い成果を上げることができます。「統計モデルによれば、これらの主要な事柄に対処することで、人々は健康を保ち、高価な緊急治療室での手当てを受けずにすみます」とEvancho氏は語りました。
データにより、スピードは10倍、料金は半分に
データと言えば、病院、クリニック、保険会社など、データソースの数が急速に増えているため、Prisma Healthの古いコンピュートリソースではそれに対応できず、膨大なデータを統合し、その意味を理解するまでに何か月もかかっていました。
「Snowflakeデータクラウドに移行したことで、当社の従来のシステムの半分のコストで10倍速く結果を得ることができるようになりました。今では新しいデータベースを運用し、データを必要とするチームと安全に共有し、使用したコンピュートリソースの分のみ料金を支払っています。当社の古いソリューションでは実現できないことです。Showflakeへの移行は素晴らしい成功をもたらしました。」
—Dustin Evancho氏、データ・オペレーションズ・マネージャー、Prisma Health社
データドリブンなワクチンの供給開始
Prisma Healthは、データアナリティクスが一翼を担う包括的なCOVID-19ワクチンプログラムをローンチしました。これは、EMR（電子医療レコード）のデータ、VAMS（ワクチン投与管理システム）のデータ、およびCDC社会的脆弱性指標をSnowflake環境で一元化するものです。データの一部はAmazon Web Servicesに、他の一部はMicrosoft Azureに保存されていますが、Prisma Healthは、Snowflakeを通じてPower BIダッシュボードを構築することで、すべてのデータセットを統合し、正確なモデルを作成して、患者にワクチンを迅速かつ効果的に提供することができました。
「ワクチンオペレーションを可視化したことが、意思決定に役立ちました。どのコミュニティーや人々がワクチン接種が進行しているかをマッピングすることにより、次にどのコミュニティーに行くべきかを判断することができました。」
—John Supra氏、最高データ責任者、Prisma Health社
Prisma Healthは毎日、Snowflakeを通じて、州政府のワクチン供給データを自社のダッシュボードに移行しました。COVID-19の検査、感染、入院状況に関するデータも同様です。
予防的ケアの展望
Prisma Healthは、ワクチン接種以降の今後の展望として、環境データ、気象データ、消費者の購買習慣に関するデータを追加し、予防的ケアを推進していく意向です。
「ある調査により、人の購買習慣は緊急治療室の利用率の大幅増と関連性があることが判明しています」とEvancho氏は言います。「先を見越して私たちの看護スタッフを差し向け、人々が必要とする支援や情報を提供できるようにすれば、人々をより健康に保ち、ERの利用率を引き下げることが期待できます。」