注:本記事は(2021年10月18日)に公開された(New Snowflake Features Released in September 2021)を翻訳して公開したものです。

パブリックプレビュー版で非構造化データのサポートが始まりました。9月には新しいサーバーレスタスク機能、パブリッククラウドリージョンの拡大、ビジネス継続性の強化、Snowflakeデータマーケットプレイスへの複数プロバイダーの追加など、わくわくするようなニュース発表が多数あり、このニュースもその1つです。

コアプラットフォーム

非構造化データへのサポート

今回、パブリックプレビュー版で提供が始った非構造化データのサポートにより、企業はクラウド内のあらゆる構造化データ、半構造化データ、非構造化データを単一のシームレスなエクスペリエンスで管理・分析できるようになります。サポート内容は、画像、音声、動画をはじめとする非構造化データの保存、アクセス、処理、管理、規制、共有も含まれます。詳しくはこちら

データパイプライン

サーバレス機能をタスクに適用

ユーザーはSnowflakeのタスクを活用して、SQLステートメントの実行スケジュールを設定できます。現在パブリックプレビュー版で提供されているサーバーレスタスクでは、パイプラインタスクの管理という手間のかかる作業をSnowflakeが顧客に代わって引き受けます。この新機能によりSnowflakeは、顧客のパイプライン使用事例に基づき、サーバーレスコンピューティングと機械学習の機能を活用して、ウェアハウスのサイズやアイドルポリシーが自動的に管理・最適化されます。詳しくはこちら

グローバルな拡張

新たなサポート対象リージョン

Snowflakeのサービス提供地域は、世界中のリージョンで広がる一方です。Amazon Web Services(AWS)では、米国政府西部1リージョンとアジア太平洋(ソウル)をサポートしており、Microsoft Azureでは、北ヨーロッパ(アイルランド)も、サポート地域に入りました。これらを追加した今、Snowflakeは3つのクラウドプラットフォーム(AWS、Google Cloud Platform、Azure)を介して24のグローバルリージョンをサポートしています。さらにFIPS 140-2やFedRAMPなどの米国政府規制に準拠するため、AWSとAzureを介して3つのリージョンもサポートしています。サポート対象のリージョン一覧はこち

プラットフォームの最適化

クライアントリダイレクトによる数秒以内の復旧

パブリックプレビュー版で提供が開始されたクライアントリダイレクトは、複数のリージョン、異種クラウドにまたがるSnowflakeアカウント間でクライアント接続をシームレスにリダイレクトして、ビジネスの継続性を確保し、エンドユーザーが被る中断を最小限に抑えることができます。ユーザーはSnowflakeデータベースレプリケーションとデータベースのフェールオーバーとフェールバックと組み合わせ、実質上あらゆる規模のデータやクライアント接続をわずか数秒で復旧できます。また、これらの機能を使用してパブリッククラウド間でフェールオーバーを実行すると、さらに復旧機能を高めることができます。詳しくはこちら

SnowsightへのSQLスクリプトの読み込み

パブリックプレビュー版で提供開始された新しいウェブインターフェイスでは、SnowsightにSQLスクリプトを読み込み、新規ワークシートを作成したり既存のワークシートにSQLコードを追加したりすることができます。その結果、かつてないほど簡単にSnowsightでワークシートを使用できます。詳しくはこちら

[出力画像]

セキュリティ

セカンダリロールを使用した役割管理の簡素化

セカンダリロールが一般的に使用できるようになり、ユーザーに付与されたすべての役割はユーザーセッションで有効化できます。そのためユーザーは、必要なアクションや権限に応じて役割を変更する必要がなくなり、プライマリロールとセカンダリロールに付与された集約権限を使用して、セッション内のオブジェクトに対してSQLアクションを実行できるようになりました。利用すると、セキュリティモデルに多数のロールを設けている組織を筆頭に、多くの組織で役割管理が簡素化します。さらに各データベース内のオブジェクトに対するアクセス権限の内容を役割ごとに変えたクロスデータベース結合などのオペレーションにも有効です。Pinterest社でのセカンダリロール活用法についてはWhat’s New: Snowflakeにおけるセキュリティをご覧ください。

SNOWFLAKEデータマーケットプレイス

Snowflakeのお客様は、Snowflakeデータマーケットプレイスにある200社以上(2021年10月1日時点)のプロバイダーから提供される有用なサードパーティのデータやサービスを利用したり、Snowflakeデータクラウド上で自社製品を売り込んだりすることができます。Snowflakeデータマーケットプレイスはこちら。

最近追加されたSNOWFLAKEデータマーケットプレイスプロバイダー 

Algolytics Technologies

Algolytics社のBuilding Spatial Databaseは、ポーランド国内のすべての建物や住所に関するデータを収集した標準化データベースです。基本的な住所情報だけでなく、地理座標による各建物の詳細な位置情報も網羅しています。詳しくはこちら。

AnalyticsIQ

AnalyticsIQ社は、個人の家庭での消費者プロファイルと職場でのプロフェッショナルプロファイルを結びつけることで、企業による顧客理解の向上に尽力しています。AnalyticsIQ社は、100以上の情報源と1億1700万以上の世帯からデータを収集しており、最近、消費者金融データ、自動車データ、健康データ、メディアデータなどのデータセットを追加しました。詳しくはこちら

Bitvore

Bitvore社のCellenus for Corporate, Market, and Industry(企業、市場、業界に関するCellenus)データセットでは、6万以上のソース(パブリックコンテンツとプレミアムなライセンスドコンテンツ)から取得した多様な非構造化データセットに基づき、公開・非公開を合わせ40万社以上のグローバル企業、市場、産業に関するサードパーティのリスクインテリジェンスデータを取得できます。詳しくはこちら

CACI 

CACI社のAcornデータセットは、英国民のジオデモグラフィック(地理的人口統計学的)セグメンテーションです。世帯、郵便番号、周辺地域を6つのカテゴリー、18のグループ、62のタイプに分類し、英国全域の人々や場所の消費者特性を詳細なデータを取得できます。詳しくはこちら

DataHawk

DataHawkは、Amazon社やWalmart社向けのeコマースアナリティクスと最適化のプラットフォームです。データドリブンなブランドで、性能測定やインサイト生成による売上や利益率の向上に貢献しています。詳しくはこちら

GWI

GWI社は、世界中のマーケティング業界にターゲットオーディエンスのインサイトを提供しています。同社のGWI Core Taxonomyデータセットからは、GWIが40か国以上に及ぶ1,800万人以上の消費者を対象に行ったアンケート調査の結果を取得でき、消費者の動向、意識、オンラインでの習慣、メディア利用、購買要因などのインサイトを取得できます。詳しくはこちら。

Neutronian

Neutronian社のQuality Index(NQI)Scoringは、データの品質とコンプライアンス状況を評価するための標準化フレームワークを提供します。このフレームワークでは、データ品質に基づくアナリティクスや意思決定が可能になるため、マーケティング担当者がリスク低減、コンプライアンスコストの削減、キャンペーン性能の向上に役立てています。詳しくはこちら

Nexiga GmbH

Nexiga社のPedestrian Frequency Atlas(PFA)は、ヨーロッパのすべての道路セグメントについて歩行者の通行頻度に関する重要な数値(頻度を基準に0~10で分類)を提供しており、マイクロロケーション、ホットスポット、ロケーション特性を直接比較できます。PFAは、小売店、ショッピングモール、電車の駅など、さまざまな注目スポットのロケーションから得た頻度情報に基づいて算出されています。詳しくはこちら

Passerelle

Passerelle社のData Rocketは、金融機関のヒストリカルとリアルタイムのデータにサードパーティのデータセットを取り込み、統合するフレームワークを提供しています。Data Rocketでは、ターゲット層、顧客の支出、さらに既存顧客へのクロスセリングやアップセリングの機会などのインサイトを取得できます。詳しくはこちら

PRECISIONxtract

PRECISIONxtract社は、バイオ医薬品企業に対し、革新的なデータ管理ソリューション、マルチステークホルダーの予測分析、ダイナミックな顧客エンゲージメントソリューションを提供しています。同社のProprietary Payer Data Masterデータセットは、さまざまな状態の支払人データを含む決め手のマスターデータにデータエンリッチメントを施したもので、実用的なインサイトを取得できます。詳しくはこちら

Rystad Energy

Rystad Energy社のUCubeデータセットは、過去や未来も含む1900年~2100年のデータを提供し、世界のあらゆるエネルギー探査および生産(E&P)活動の研究に役立てられています。同社のグローバルな上流データベースには、3,500社以上のポートフォリオを網羅した生産性と経済性(コスト、収益、評価)のデータが含まれています。詳しくはこちら

Specialists Marketing Services

Specialists Marketing Services社は、オンラインとオフラインの消費者・新規参入者セグメントの情報を含み、郵送やデジタルでのオーディエンスターゲティングに貢献しています。同社のConsumer Demographics Masterデータセットは、2億4千万人以上の米国内の成人をカバーしており、個々のデータには年齢、収入、学歴といった何百ものデモグラフィックなデータポイントが含まれています。詳しくはこちら

Transform SR Brands

Transform SR Brands社のSears Kmart Appliances-Sales and Home Servicesデータセットは、Sears、Sears Hometown、Kmartの店舗やSears.comから2012年以降に得た購入履歴データが含まれています。またSears Home Servicesが契約や発注によりサービスを提供した家電製品のデータも含まれています。企業はこのデータから、地域別、ブランド別、季節別といった詳細も含め、主要な家電製品の性能に関するインサイトを得ることができます。詳しくはこちら

Veritas Data Research

Veritas Data Research社のFact of Death-U.S. Mortalityデータセットは、医療機関やその他のステークホルダーが死亡に関する情報をアナリティクスや患者ケアのプラットフォームの基本的要素として活用できるように、包括的で患者レベルの情報を提供しています。このデータは、米国における死亡の90%以上をカバーしており、その内90%近くが死後1か月以内に報告されています。詳しくはこちら