Snowflakeにおいて、顧客最優先の考え方は、企業価値において必要不可欠なものとなっています。しかし「顧客中心」という言葉は単なるバズワードではありません。私たちは、社内のあらゆるレベルで、またあらゆる点において、データドリブンかつアウトサイドインの視点で考えるようにしています。今回は、Snowflakeサポートがどのように顧客の声に耳を傾けているか、あらゆるタッチポイントにおいてカスタマーエクスペリエンスの向上に努めているかについて紹介します。

エンジニアリングチームやプロダクトマネジメントチームを有するプロダクト部門の一部であるSnowflakeサポートチームでは、私たちの最も重要な役割は、よりよいカスタマーエクスペリエンスの構築という目標を掲げ、顧客の代弁者となることであると理解しています。これも、ただの概念ではありません。私たちはSnowflakeの顧客に対し非常に具体的な方法で説明責任を果たしています。

  • 私たちは絶えず顧客からのフィードバックに耳を傾け、リアルタイムなインプットに基づいて行動しています。
  • 私たちは常に、カスタマーエクスペリエンスを優先するパートナーとして、Snowflakeプロダクトチーム内におけるチームメイトとの連携向上を図っています。
  • 私たちは、クリティカルディスカッションにより顧客からのデータを活用するよう徹底しています。

2021年7月時点のSnowflakeのNPSスコア(カスタマーエクスペリエンスやブランドロイヤリティを測定するスコア)は68で、B2Bテクノロジープロバイダー業界の平均である21の3倍以上となりました(2018 Tech Vendor NPS & Loyalty Benchmarkレポートに基づく)。私たちはこのスコアを非常に誇りに思うと同時に、顧客からこのような高い評価をいただいたと言ってもまだ改善の余地があると考えています。

Snowflakeサポート部門は、Snowflakeのカスタマージャーニー全体において、成功分野や向上機会についての豊富なコンテクスト情報を有する独特なポジションにあります。しかし、これらのあらゆる情報も、プロダクトマネジメントやエンジニアリングのための有意義なインテリジェンスに変換されなければ、何の役にも立ちません。サポートチームは、当社の製品やサービスに対する真のカスタマーエクスペリエンスを明らかにする、客観的かつ一貫したシステムを構築しなければなりません。これにより、サポート部門が顧客の真の代弁者となることができます。

顧客に耳を傾け、顧客から学ぶ

Snowflakeサポート部門は積極的に顧客に耳を傾けそのフィードバックに対応するために、継続的なシグナルを設定しています。顧客がSnowflakeのサポートを必要とした時に役目を果たせるように、目に見えないところでの改善を優先することを目標としています。

顧客からフィードバックを得るための主なシグナル:

  • 顧客満足度調査およびクローズドループプロセス:サポートケースのクローズ時、顧客には簡単なアンケートに答えてエクスペリエンスを評価し、良かったところ、改善すべきところなどのフィードバックを提供する機会が与えられます。私たちは、顧客への影響を測定するクローズドループプロセスを介してこのフィードバックを受け取り、改善を実行します。また、特定の顧客へのフォローアップを行い、エクスペリエンスについての詳細な情報を収集し、サポートの改善に向けたデータドリブンな計画を策定します。
  • サポートケースのレビュー:私たちは、クローズした特定のサポートケースを選びレビューを行います。昨年は全体の12.5%近くのケースのレビューを行いました。レビューでは、クラウドサポートエンジニア(CSE)によるケースマネジメント、カスタマーサービス、トラブルシューティングのスキルを評価します。テクニカルサポートマネージャーは、ケースレビューに基づいたCSEへの個別指導を行い、より幅広い研修やプロセス向上に向けた機会を特定します。
  • 年次のカスタマーエクスペリエンスリレーショナル調査:Snowflakeでは、私たちの取り組みが顧客ニーズに対応しているかどうかを見極めるために、カスタマーエクスペリエンスリレーショナル調査を毎年実施しています。今年は50か国、3,000人を超える顧客を対象に、あらゆるタッチポイントにおけるSnowflakeとのエクスペリエンスについて調査しました。前述したように、非常に素晴らしい68というNPSスコアを獲得しました。この結果から、大半の顧客が、Snowflakeからのサポートに対し、カスタマージャーニー全体を通して満足していることがわかります。

カスタマーエクスペリエンス向上に向けた行動

顧客からのフィードバックに基づき改善を行った分野:

  • カスタマーサービスエクスペリエンス:私たちは、顧客とのやり取りやコミュニケーションの質の向上に取り組んできました。これには、顧客が当社の製品やサービスに求めることについての明確なコミュニケーション、カスタマーサービススキルの構築、問題が生じた際の顧客への共感が含まれています。ケースレビューによると、この取り組みにより、カスタマーサービススキルに対する評価は前年に対し13.6%向上しました。
  • 問題の迅速な明確化:私たちは、顧客が抱える個々の問題について、その診断やソリューションのターゲティングを行う前に、できるだけ早い段階でその問題の具体的な本質を理解するよう努めています。このトラブルシューティングのベストプラクティスは、ケースレビューにおける問題の明確化に対する評価で、10.7%の向上につながりました。

現在改善を推進している分野:

  • サポートポータルおよびシステム:私たちは、サポートが必要となった時のために、サポートへのアクセスをどのように簡素化、効率化するかに焦点を当て、Snowflake内にサポート機能をローンチしました。この機能は現在パブリックプレビュー版で利用可能で、顧客は新しいSnowsight UIを介し、Snowflakeサポートケースに直接アクセスすることができます。パブリックプレビュー段階では、ほとんどの顧客がSnowflake内でのサポートを有効にする権限を有しています。アカウント管理者はすぐにでもケースを登録し、アカウントの有効化を申請することができます。
  • レスポンスおよび解決までの時間:私たちは、問題に反応し、解決するまでの時間短縮に向けた具体的な方法を模索してきました。これには以下の項目が含まれます。
    • サポート診断:より迅速に顧客の問題をより迅速に解決するために、高性能な診断ツールを作成し、解決のためにCSEが適切な情報を、適切なタイミングで入手できるようにしました。Snowparkはトラブルシューティングで役立つ大量の診断用情報を有しているため、診断上関連のあるインサイトをより迅速に発見する機能を設計しているところです。
    • サポートインテリジェンス:当社のCSEは、問題の解決法を迅速に見つけるために必要な、適切なリソースを提供してくれる統合検索ツールの最適化に取り組んでいます。これにより、複数のシステムやナレッジベースにまたがる知見の検索に時間を費やす必要がなくなります。
    • サポートアナリティクス:ケース作成時、私たちは機械学習アルゴリズムを使用して、複数の要因に基づき、ケースのコメント分析、感情やアテンションスコアの割り当てを行います。これにより、即時のアテンションが必要なケースをマーキングし、これらのケースにより迅速に反応できるようになります。
    • サポートーエンジニアリング間の連携:同じプロダクト部門に属していることで、エンジニアリングチームのアテンションが必要なケースを最優先して対応することができます。サイロを最小化し、積極的なパートナーシップを構築するために、連携や双方向コミュニケーションのさらなる強化に尽力しています。最良のサポートケースとは、サポートを必要としないものです。そのため、類似するカスタマーケースのクラスターを特定できれば、エンジニアリングチームと密に連携して、原因となっている問題の解決にあたります。

Snowflakeサポートチーム全体が目指しているのは、当社のあらゆる顧客に最高級のサービスやサポートを提供することです。より簡単に、直接的なサポートを受けるために、ぜひSnowflakeのサポート機能を有効化してください。また、今年ご意見をお寄せいただいた方には、ここで御礼を申し上げます。今後も、私たちが期待に応えられたか、また期待以上のサポートを提供できたか、もしくは改善が必要な点など、フィードバックをお寄せいただければと思います。皆様の貴重な意見をお待ちしています。