注:本記事は(2021年9月10日)に公開された(How Snowflake’s Data Cloud Helps FinServ Customers)を翻訳して公開したものです。

PwCグローバルが最近発表した米国CEO意識調査によると、84%ものCEOがデジタル変革への投資を増やすことを計画しているとのことです。1 このような投資は、従来のシステムによってトランザクション処理に必要なデータの円滑かつスピーディな流れがしばしば阻害されている金融サービス(FinServ)業界にとって特に重要です。最近Snowflakeが委託したEconomist Intelligence Unitレポートには、次のように記されています。「データサイロが存在し続けることにより、多くのFinServ企業はデータを統合されたビューとして捉えることができない。結果、FinServ企業は、個人または機関顧客に対し、部門、チャンネル、タッチポイントをまたいでパーソナライズされた経験を提供すること、世界の規制基準を満たすこと、リスクや不正を検知し、保護すること、そして全体的な業務効率を向上させることなどの戦略的目標を達成することが困難になっている。」

Snowflakeのデータクラウドは、銀行、仲介業者、保険会社、新興の金融テクノロジー企業に対し、安全に共有できる統合型データのメリットをもたらします。データクラウドを使用することで、FinServ企業はデータをより迅速に分析し、より深いインサイトを得て、サードパーティデータセットにアクセスして価値あるインサイトを導き出し、データウェアハウス費用を抑えながらデータパイプラインをシンプル化しています。

ここからは、SnowflakeのFinServカスタマーであるBlackRock社、Capital One社、およびWestern Union社がデータクラウドで実現しているビジネスメリットの一部をご紹介します。

BlackRock

SnowflakeをベースとしたBlackRockのAladdin Data Cloudは、Snowflakeデータクラウドの戦略的一部分です。このマネージド型のデータソリューションは、Aladdinポートフォリオデータを非Aladdinデータと組み合わせることができるので、企業やデータをすばやく分析し、BlackRockの開発者向けプラットフォームであるAladdin Studioを使用して、カスタムアプリケーションやダッシュボードを作成できます。すぐに分析に利用できるデータ、フロントオフィスからバックオフィスまで統合されたリッチなAladdinデータセット、および投資チーム向けに構築されたレポートにより、組織は、ポートフォリオ管理、取引の実行、投資オペレーション、分析、およびリスク管理に関してデータドリブンな意思決定を下すための単一の制御面を得ることができます。

BlackRockがAladdin Data CloudにSnowflakeを採用した理由は、ほぼ無限の拡張性、同時実行性、およびパフォーマンスを提供するSnowflakeの堅牢なテクノロジープラットフォームにあります。データはサイロから解放されて統合された場所に一元的に保存されるため、インサイトに簡単かつ迅速にアクセスでき、情報に基づく投資の意思決定とクライアントエクスペリエンスの向上が実現します。Snowflakeデータクラウドの強力な機能により、Aladdinのクライアントは、投資データ戦略とより広範なクラウド/データ戦略とを整合させ、組織全体でデータの利用を強化できるようになります。

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Capital One

Capital One社は、Snowflakeを利用してデータオペレーションを拡張し、変化し続けるカスタマーニーズを常に先んじています。クラウドへの移行にあたって、Capital One社は、何百万ものクエリを含む複雑なモデルを実行している何千人ものアナリストをシームレスにサポートできる、伸縮性と拡張性のあるプラットフォームを求めていました。プラットフォームは、バンキング業界の厳しいセキュリティ要件や規制要件を遵守する必要もありました。これらのニーズをすべて満たしていたのが、Capital One社が選択したSnowflakeデータクラウドだったということになります。

Capital One社は、Snowflakeデータクラウドを使用して、世界で起きている変化を理解し、カスタマーの進化し続けるニーズにすばやく対応しています。これには、サードパーティデータセットへの迅速なアクセスの提供や、価値あるインサイトの獲得に役立つSnowflakeデータマーケットプレイスの利用も含まれます。また、Snowflakeの従量課金制にも助けられ、カスタマーはコストをコントロールできるようになり、長い目で見ると使用量の拡大にもつながっています。データクラウドがCapital One社にもたらす指標へのインサイトにより、同社は利用を追跡し、無駄や無秩序を排し、どの内部グループがどのリソースを使用しているのかを分析しています。Capital One社は必要なリソースに対してのみ支払い、必要に応じてコンピュート力を追加することもできます。

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Western Union

Snowflakeデータクラウドは、AWSやGCPといった複数のパブリッククラウド全体で単一かつシームレスなエクスペリエンスをWestern Union社に提供しています。Snowflakeのマルチクラウド機能により、Western Union社は、国際金融機関として現地の規制を遵守し、顧客データを保護してビジネス持続性を確保することが可能となっています。Snowflakeは柔軟性が高いため、各使用事例に最適なクラウドを選択したり、パイプラインを追加せずにクラウド間でデータをレプリケートすることもできます。Snowflakeのマルチクラスタなデータシェアリングアーキテクチャは、規模を瞬時に調整して、リソースの競合なくWestern Union社のデータ、ユーザー、ワークロードを処理できます。30以上のデータストアをSnowflakeに統合することで、わずかなデータエンジニアリング労力で豊かなインサイトを獲得できるようになりました。ThoughtSpotやTableauといったさまざまなBIツールに接続できるため、エンジニアは数週間ではなく数日でダッシュボードを構築し、実装することができます。Snowflakeの完全マネージド型のインフラストラクチャーとナビゲートしやすいインターフェイスにより、Western Union社はデータオペレーション上の課題を解決し、アナリティクスにより多くのリソースを割り当てることができるようになりました。

Snowflakeを基盤とするアーキテクチャは、Western Union社のマルチクラウド戦略に沿ったシングル・ソース・オブ・トゥルース(信頼できる唯一の情報源)を提供し、同社のデータウェアハウスコストを50%以上削減しています。Snowflakeを活用したWestern Union社のデータパイプラインのシンプル化により、コスト削減が目に見える形で実現しています。データサイエンスチームは外部の機械学習プラットフォームでデータを調達し、モデルの開発とトレーニングができるだけでなく、その結果を簡単にSnowflakeにプッシュできます。

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Snowflakeデータクラウドにより、いかに金融サービス企業が変化し続けるカスタマーの期待事項に対応できるか、より詳しい情報を希望される方は、9月14日にオンラインで無料開催される金融サービスデータサミットにぜひご登録ください。この半日のイベントでは、Snowflakeデータクラウドがデータを利用することでどのよう金融サービス組織のルーチン業務やミッションクリティカルなプロセスの自動化、規制要件の遵守、ビジネスモデルの変革に役立ち、新しい収益の流れを生み出すかについてご紹介いたします。


  1. pwc.to/2Y1IsLG