注:本記事は(2021年11月24日)に公開された(How Opening Up Data Access is Driving Growth for AFG)を翻訳して公開したものです。

オーストラリアの住宅ローン仲介業界は非常に競争が激しく、仲介業者に適切なデータを提供することが非常に重要となっています。中でも重要なのは、融資オプションへのアクセスや融資申込書を金融機関へ提出する際の合理化された手順の提供です。

住宅ローン仲介業者の情報収集サイトであるAFGは、1994年の開設以来、この市場のニーズに応えてきました。同社は、オーストラリア全土にまたがる3,000社以上の仲介業者に対し、アナリティクスサービス、CRM機能、自動マーケティングなどの幅広いサービスおよびサポートを提供しています。

AFGのアナリティクス&インサイト担当ヘッドであるAlex Maund氏は、同社はデータ運用において、従来、古典的なアナリティクス「スタック」に依存していたと言います。そのスタックは価値を生み出していたものの、事業全体や仲介業者からのますます強くなる要求に対応できるものではなくなっていました。

Maund氏は次のように語っています。「レポーティングの基準に関して、問題が山積するようになりました。当社のデータウェアハウスにアクセスできるのはアナリティクスチームのみで、他のメンバーはレポーティングのリクエストを出してデータを取得しなければなりませんでした。私たちは、データ要求されている理由も、どのような問題を解決しようとしているのかもわからないままでした。」

この問題の解消に向け、「試験用ゾーン」開設が計画されました。ここでは、アナリティクスチームにレポートを頻繁にリクエストする必要なく、スタッフが直接データを直接処理可能です。Snowflakeプラットフォームのデプロイを決定する前に、テクノロジーパートナーであるMechanical Rockと連携し、幅広いオプションを評価しました。

Maund氏は次のように続けました。「SnowflakeはSaaS製品のため、非常に迅速に、運用を軌道に乗せることができました。当社の開発運用やアナリティクスチームは比較的小規模なため、この点は重要でした。

Snowflakeの価格モデルも非常に魅力的でした。小規模で低価格のPoCから開始でき、徐々に体制を整えていくことができました。」

Mechanical Rockとの連携のうえ、AFG ITチームは2019年10月にSnowflakeのデプロイメントを開始し、わずか8週間後には本格稼働に成功しました。

第1段階は、Snowflakeにおける既存のデータウェアハウスの可視化およびアナリティクスチームへの提供に注力したものでした。その後、ビジネスクエリへの対応や、フロントエンドツールとしてのTableauやDataRobotの使用が続きました。Maund氏は、Snowflakeにより強化されたプラットフォームは、働き方の新たな方法を提供してくれた、と語ります。1つの統合データプラットフォームを保有することは、新たなデータソースをはるかに容易に取り込むことができるということです。

さらにMaund氏は次のように語っています。「Snowflakeはまた、当社のRed Alertsや仲介業者向けチャーンAIマーケティングサービス、Broker 360 プロジェクトにも対応しています。Broker 360にとってこれは、すべてのデータソースを統合し、仲介業者を支えるデータモデルの策定することが含まれます。複数のシステムやアプリケーションをクエリする必要がなくなり、コンプライアンスや営業チームは、必要なあらゆるデータに単一のインターフェースを介して気軽にアクセスできるようになります。Broker 360は、現在社内のみで使用されていますが、仲介業者がオープンアクセスできるようになる予定です。」

Snowflakeのデプロイメントにおけるビジネスメリットには、初年度の約16%のコスト削減だけでなく、以前は数時間もかかっていたクエリ処理が数分に短縮されることによる勤務時間の短縮も含まれます。

Maund氏は、次のように語っています。「アナリティクスチームはボトルネックではなくなりました。データのリクエストも大幅に減少したことで、スタッフの時間を活用でき、生産性も向上しています。」

注力点は、事業全体でデータを活用できる新たな方法の模索に移り変わっています。Tableauダッシュボードを、Maund氏が「真のゲームチェンジャー」と称する新たなコアインフラストラクチャーのユーザーインターフェースに埋め込む計画もあります。

Maund氏は、次のように締めくくりました。「仲介業者やローン業者間での共有が拡大するよう、Snowflakeセキュアデータシェアリング機能も有効利用したいと考えています。これまで以上に価値の高いビジネスツールとなることでしょう。」