注:本記事は(2022年6月30日)に公開された(4 Key Takeaways from Snowflake Summit)を翻訳して公開したものです。

Snowflake Summit 2022に参加し、お客様やパートナーの皆様とお会いして私たちが行ってきたイノベーションについて共有できたことを非常に嬉しく感じています。イベントでは期待通り、実際に顔を合わせることでしか生まれないエネルギーを肌で感じることができました。当社の製品がお客様の事業目標の達成やそれ以上の成果にどのように貢献したかを聞くことができ、非常に楽しいひとときを過ごしました。私にとって何よりも有意義だったのは、会議での製品発表時にお客様やパートナーから直接感想を聞けたことです。

Summit参加者からの反響が最も大きかったSnowflakeの最新トピックは以下の4点です。

1. 新たなデータ機能を活用した時間とリソースの節約

お客様に最も歓迎されたトピックのひとつが、現在パブリックプレビュー中のPython向けSnowparkです。また、新しいSnowpipeストリーミングを介したストリーミング取り込みと、マテリアライズドテーブルの導入によるストリーミングパイプラインという2つのトピックにも、大きな反響があったと聞きました。これらの新機能は、シンプルであることを重要視した上でお客様に価値を提供するという当社の製品哲学を表しています。宣言型モデルは、トランスフォーメーションとは何かを体現する素晴らしいモデルで、私たちが詳細を決めることができます。お客様はレイテンシの低減、リアルタイム機能の向上、意思決定の迅速化を期待しています。

私が話したほとんどの人は、単一プラットフォームでのトランザクションデータと分析データのシームレスな作業を可能にする新たなワークロード「Unistore」にも関心を示してくれました。お客様やパートナーからは、オペレーションシステムからのデータ移行にかかる時間や労力を抑えられるか、低レイテンシの機械学習(ML)推論シナリオに有効か、アプリケーションやBIダッシュボードに対しても同じように、簡潔でわかりやすいユーザーインタフェースやエクスペリエンスの提供に役立つのかなど、ユースケースについて多くの質問が寄せられました。

また、Snowflake上で直接トランザクションビジネスアプリケーションを構築し、トランザクションデータにリアルタイム分析クエリを実行できるようになるのか、ガバナンスやセキュリティにおいて一貫したアプローチが提供されるのか、といった質問もありました。これらの質問に対して私は、自信をもって「はい」と答えることができます。

2. データクラウドでのアプリケーションの構築、収益化、使用

現在プライベートプレビュー中のSnowflakeネイティブアプリケーションフレームワークの提供についての発表は、私が最も興奮したトピックのひとつです。馴染みのあるSnowflakeのコア機能を使用して、誰でもアプリケーションを構築し、Snowflakeマーケットプレイスを介して配布して収益化し、お客様のSnowflakeアカウント内に直接展開することができるようになります。アプリケーションプロバイダーは、3つの主要クラウドにまたがって、何千社という世界中のSnowflakeカスタマーに、即時にアプリケーションを提供することができるようになります。一方、お客様は、自社のデータを集約的に保有しつつ、アプリケーションの調達や管理を大幅に簡素化できます。これは関連するあらゆる業種に影響を与えるフレームワークです。

ある金融サービス会社の役員は、当社のネイティブアプリケーションフレームワーク上で会社全体のアプリケーションプラットフォームを構築したいと考えていると話していました。また、よりデータに近い場所での機械学習やアプリケーションの実行を検討しているという方もいました。また、パートナーもビジネス機会を見出しており、たとえばInformaticaが作成した双方向かつマルチソースのネイティブアプリケーションでは、IBM、Microsoft、Salesforce、SAPといった、さまざまなクラウドやエンタープライズシステムからのデータの統合が可能となります。私たちは、お客様やパートナーがビルド方法ではなく何をビルドするかに注力できるよう、ビルドプロセスの簡素化を目指しています。本フレームワークによって実現する価値創出やイノベーションの全貌を把握したり、予測したりすることは難しいかもしれませんが、会議での反響の大きさを見ると、非常に革新的かつ素晴らしいアプリケーションとなることは間違いないと言えるでしょう。

3. 選択肢の増加およびクラウドに依存しないエクスペリエンス

私たちは、お客様重視の企業として、選択肢の提供と複雑さの排除による簡素化を両立させるよう尽力しています。コアとして掲げる目標は、3つの主要クラウド(AWS、Azure、Google Cloud)のいずれにあるデータについても、一貫したエクスペリエンスおよび容易なガバナンスを提供することです。Snowflakeは、企業がビルドし、主要なクラウドベンダーによる多数のリージョンで実行するために活用できるプラットフォームです。Snowflakeのクロスクラウドな機能により、データはもちろん今ではアプリケーションも、リージョンやクラウド間を容易に移動させることができます。トランザクションの一貫性を維持したままフェイルオーバーやフェイルバックを実行できます。私たちは、お客様やパートナーに、クロスリージョンやクロスクラウドなエクスペリエンスの創出を簡素化する手段を提供しています。

Summitでは、あるCEOが、アプリケーションを構築し複数のクラウドや複数のリージョンでシームレスに実行する機能は、業界の流れを変えることになるだろうと話してくれました。さらに私たちは、データクラウドを拡張し、オンプレミスストレージプロバイダー(現在開発中)のようなS3互換ストレージシステムからデータを処理できるようにすることにより、選択肢を増やすよう努めてきました。サポート対応している別の選択肢は、相互運用性とオープンファイルフォーマットです。そのため、お客様がテーブルごとにParquetのファイル形式でIcebergを永続テーブルとして選択できるようになるApache Icebergテーブル(現在開発中)を採用しました。

4. 読みやすさを優先しつつデータガバナンスやセキュリティにも妥協しないリッチなデータエクスペリエンス

データガバナンスとセキュリティがSnowflakeを使用する主な理由だった、という話をお客様からよく聞きます。そのようなお客様は、当社が継続してこれらのエリアに注力し、これだけ多くの新たなイノベーションや改良を提供していることを評価してくれています。たとえば、新たなワークロードであるサイバーセキュリティは、サイバーセキュリティチームによるデータサイロの解消を実現し、セキュリティインシデント、リスクや脅威といったものの可視化の向上につながっています。お客様は、管理権限を失ったり再びサイロ化に陥ったりすることなく、強固なデータ製品を構築し、自由にデータを共有したいと考えています。当社は、パートナー、お客様、そして私たち自身も含めたすべてのユーザーのために、妥協することなく、経済的バリューサイクルを促進していきます。

ガバナンスとプログラマビリティ間の妥協の排除は、Snowparkでの作業、データシェアリング作業、データクリーンロームを利用したコラボレーション、ネイティブアプリケーションフレームワークのベースとなっています。このような機能拡張はまだまだ続きます。

私たちは、新たなイノベーションがもたらす可能性に非常に期待しています。実現可能な領域を拡大しているところであり、お客様やパートナーの皆様がこれらの機能をどのように実行するのか、早く目にしたいと感じています。私にとって一番心が躍るのは、私たち全員が素晴らしいものを作り上げようと努めているという点です。多くの人が、これまで想像もしなかったことを体験するでしょう。Summitで、あるCIOが、ネイティブアプリケーションフレームワークで生み出したイノベーションは、コストセンターであるITセクションをプロフィットセンターに変える可能性があると話していました。

Snowflakeは単に、目新しいものを追求しているのだけではありません。中核を成す製品に全力を注ぎ、既存機能の改善や拡張に継続的に取り組んでいます。私たちは常に、製品生産の短縮化、レイテンシの低減、同時実行性の向上に注力しています。また私たちは、パフォーマンスの向上は経済性の向上につながることを理解しており、得られた余剰をお客様に還元したいと考えています。Snowflakeにとって信頼や使いやすさは、日々の業務のあらゆる点において最優先事項となっています。

Summit最大の成果は、これだけ多くの素晴らしいお客様やパートナーの皆様に直接お会いすることができたことです。いまだに興奮が冷めず、Summitで交わした会話のすべてにビジネス機会を感じ取ることができました。Summitに直接ご参加いただいた皆様、またリモートで参加いただいた皆様に心から感謝いたします。今後も皆様のためにイノベーションを実施し、ビジネスバリューや機会を創出し続ける所存です。

Summitでの製品発表の詳細は、Summit 2022をご確認ください。オンデマンドでの基調講演の視聴、プレスリリースの閲覧、Summit 2023の早期割引といった情報をご確認いただけます。

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将来の見通しに関する記述

本ブログには、明示または黙示を問わず、(i)Snowflakeの事業戦略、(ii)開発中や一般公開されていないものも含めたSnowflakeが提供する製品、サービス、テクノロジー、(iii)市場の成長、トレンド、競争に関する考慮事項、(iv)サードパーティプラットフォームと連携したまた同プラットフォーム上でのSnowflake製品の統合、相互運用性、および可用性、についての言及など、将来の見通しに関する記述が含まれています。これらの将来の見通しに関する記述は、さまざまなリスク、不確実性、前提に左右されます。これには、Snowflakeが証券取引委員会に提出するForm 10-Q(四半期レポート)およびForm 10-K(年次報告書)内の「リスク要因」などのセグメントに記載されているリスク、不確実性、前提が含まれます。これらのリスク、不確実性、前提を考慮すると、将来の見通しに関する記述において予想または暗示されている結果と比較して、実際には大きく異なる結果や反対の結果に至る可能性があります。そのため、将来の見通しに関するいかなる記述も、未来の出来事についての予測として利用するべきではありません。

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