注:本記事は(2022年10月27日)に公開された(ChartMogul Accelerates Exports and Plots a Path for Growth With Snowflake’s Data Cloud)を翻訳して公開したものです。

成長途上の事業にとって、戦略的成長につながる意思決定のためのインサイトを迅速に取得できるかどうかは極めて重要です。ChartMogulがどのようにSnowflakeを活用してデータのアグリゲート、エクスポートの迅速化、および社内ユーザーと顧客の双方へのタイムリーなインサイト提供を実現しているかを見てみましょう。

2014年創業のChartMogulは、Hotjar、Pitch、TeamworkのようなB2B系IT企業が意思決定、成長促進、事業目標の達成に必要とするインサイトを提供するサブスクリプション分析プロバイダーです。ChartMogulはサブスクリプション分析という新たな市場を創出したパイオニア企業であり、現在もこの分野において最も優勢なプレーヤーです。

ChartMogulのプラットフォームは、請求システムおよびその他各種APIに接続して広範な情報源から収集されるデータの取り込み・正規化・アグリゲートをおこない、解約率、生涯価値、アカウント当り平均収益のインサイトなど、最も実効性が高くかつ詳細なSaaS指標を提供します。

ChartMogulは同時に、社内チーム向けのインサイトの提供に大量のデータを必要としています。かつてはこれらのインサイトを取得する処理の実行が困難な時期がありました。当時は一人のアナリストが手動で全てのデータエクスポートをチェックして手動分析を行っており、ビジネスリーダーの手元に重要な情報が届くまでに何日も要することがありました。

ChartMogulのデータエンジニアリング技術チームリーダーのGeorge Petropoulos氏は「私たちはインサイト取得にかかる時間を短縮し、いまあるデータからより早く、より多くの価値を抽出したいと考えました。そこでSnowflakeへの移行を決めたのです」と語ります。

低メンテナンス。低コスト。無限のスケーラビリティ。

データウェアハウスの選定のため、ChartMogulは各種ソリューションのPOCにより最終ELTプロセスのシミュレーションを行いました。その結果、最終的にSnowflakeがどの競合ソリューションよりもはるかにメリットが大きいとの結論に達しました。

「メンテナンスのしやすさ、従量課金モデル、マルチクラウドサポート、そして内部利用率の高さがSnowflakeを採用する決め手となりました。小規模なチームの場合、システムのメンテナンスについて常に悩まなくても良い点は極めて重要です。また私たちの事業ではいつどの程度のデータ量を扱うことになるか事前に予測することはほぼ不可能なため、シームレスなスケーラビリティも大きな魅力でした」とPetropoulos氏は語ります。

ChartMogulは、導入から3か月の早さで、かつデータエンジニア2名のみで社内分析プロセスを完全にSnowflakeに移行させました。また同じチームはわずか一年で、複数のデータセットを結合する完全Snowflakeベースの新製品機能「Destinations」のリリースに成功しました。

シングル・ソース・オブ・トゥルース(信頼できる唯一の情報源)を利用してChartMogulの事業全体をグレードアップ

今日、ChartMogulはSnowflakeを自社のシングル・ソース・オブ・トゥルース(信頼できる唯一の情報源)として活用し、社内の全てのデータべ-スに加え、Zendesk、Intercom、および自社CRMソリューションからのデータを全て一元化しています。

さらにChartMogulはこれらのデータの変換とアグリゲートにより社内アナリティクスを一新させ、マーケティング、セールス、財務などの社内チームがパフォーマンスを監視し、意思決定を迅速化させ、より戦略的なアクションをおこすことを可能にしました。

これらのデータは、目標の追跡、成長への貢献度の評価、新しいビジネスチャンスの発見、解約率の監視、およびその他無数の各種インサイトの提供に利用されており、その全てがChartMogulの投資判断と成長促進分野の見極めに役立っています。

数秒でのエクスポート完了により顧客対応ニーズを満たす

ChartMogulは、今後拡張を予定している顧客対応業務にもSnowflakeの利用を開始しています。

「私たちが(Snowflakeの導入以来)経験した開発スピード、パフォーマンス、ユーザビリティ、意思決定機能は社内ユーザーに大変好評で、このアプローチを社内サービスを含む顧客向け製品にも利用したいと考えるようになりました。長期的にはSnowflakeをより多くの顧客向けチャートやインサイトにも活用したいと考えています」とPetropoulos氏は語ります。

ChartMogulはすでに顧客データエクスポート業務にSnowflakeの利用を開始しています。これまで顧客データエクスポートは処理終了までに最大数時間かかっていましたが、いまはわずか数秒で完了します。インサイト取得にかかる時間が成否を分ける業界において、この違いがもたらすメリットは大きいと言えます。

「人はみな、自分が必要なデータがいつでもすぐ利用可能であってほしいと思うものです。また成長途上の企業においては、セールス、マーケティング活動、顧客解約率などのインサイトは次にどのような戦略を取るべきかを判断するのに極めて重要です。特に顧客からのフレキシビリティとレスポンス向上を求める声がますます大きくなっているこうした市場においては、その重要さは測りしれません。」とPetropoulos氏は語ります。

Snowflake for Startupsプログラムによるきめ細かなサポート

ChartMogulはSnowflakeの導入により、エンドツーエンドな暗号化から顧客データ保護のための動的データマスキングまで、オペレーションの強化につながる豊富な機能を手に入れ、より迅速かつ手軽なデータコラボレーションを実現しています。

これらの機能の多くはSnowflake for Startupsプログラムを通じて利用しているもので、これによりChartMogulは既存のツールと開発ツールの両方をテストしてオペレーションを最適化することができます。

Petropoulos氏によれば、「私たちはSnowflake for Startupsプログラムを通じて自社アーキテクチャの詳細をSnowflakeのエキスパートチームと共有し、数か月先までのプランを立てることができました。共有したアーキテクチャに対して、エキスパートチームからプラットフォームコラボレーション機能など当社のオペレーション向上に役立つ各種のSnowflake既存機能の提案を受けました。現在は、ベータ提供中の多くのSnowflake製品にアクセスして新機能のテストを行っています。こうした環境は新しい有望な人材をリクルートするのにも有利です」とのことです。

さらにChartMogulは、Snowflake for Startupsのユーザーとして共生マーケティング活動、ネットワーキング、およびその他各種イベントを利用する機会も手に入れており、今後大きな成長を目指す企業にとってはこうした活動やイベントを利用できるチャンスは極めて重要です。

「私たちは今後確実に成長したいと考えています。POC結果によれば、Snowflakeを利用すれば今後サービスをスケールアップし現在の10倍の規模の顧客にも対応できるとのデータが示されています」とPetropoulos氏は語ります。

Snowflakeが支えるChartMogulの未来

今後、ChartMogulはSnowflakeを顧客向け製品の大部分に導入し、成長を続ける顧客ベース向けのインサイト提供をさらにスピードアップしたいと考えています。ChartMogulは今後数か月でデータ同期周期を毎日から数時間単位に短縮することを目指しており、これまでのSnowflakeの利用経験から、その目標達成のためにはSnowflakeが最適のプラットフォームであると確信しているとのことです。

Petropoulos氏は、「私はこれまでのキャリアで他社のあらゆるデータツールを利用してきましたが、Snowflakeがこの分野のトップ企業であることには明確な理由があると思います。特に小規模なチームで動くことの多いこの業界では、Snowflakeのメリットの価値は大きい。他のソリューションは初期設定にもその後の最適化もはるかに長い時間がかかったのに対して、Snowflakeはもっと短い期間でより大きな成果をもたらしてくれました」と語ります。